読書の記録_国内作家か行
桐野夏生/著 中公文庫 福祉制度が崩壊した日本が舞台。 村上龍が書きそうな話だった。 いや、村上龍だったらバイオレンス度がもっとあがりそうか。
川瀬七緒/著 KADOKAWA 変わり者たちの描写が上手い。 また、魅力的な老人が今回も登場。 途中で殺人とかは起きなくてよかった。
川瀬七緒/著 講談社 シリーズ第5弾。 岩楯刑事と赤堀のコンビは安定。 今回の岩楯刑事の相棒は 潔癖症かつやや無気力な人物。 相棒の癖が強さが毎回楽しみ。 過去の相棒もちょっと登場。 今回の事件では蛆虫は少なめで外来種の蟻が。
木内一裕/著 講談社 凶悪犯罪者の殺害懸賞金一億円で 日本国民全員敵になるとか 設定は面白いし展開もスリリング。 「そーなんです」みたいに台詞で「ー」が 多用されているのがシリアス部分に合わず。
川瀬七緒/著 講談社 民俗学の口頭伝承調査にて 老人ホームで情報収拾というのが とても今っぽい。 ちょっとほのぼのしてきたところで グロテスクなシーンが出てくるとは、というか この人の作品では油断してはならないということか。
五味川純平/著 岩波文庫 主人公の梶が出征する以前の生活もそれなりだが、 軍隊生活が始まり、その後敗残兵となる 過程の部分が壮絶すぎる。
今野敏/著 中公文庫 読んでて既視感あったのは、 本書が『任侠学園』の一作目(というかシリーズ一作目)だったからだった。 つまり、話の構成はシリーズ通して同じということか。 日村の気苦労はここから始まった。
柿村将彦/著 新潮社 タイトル意味不明すぎ。 元タイトル『権三郎狸の話』だと地味だから? 表紙イラストとタイトルでほのぼのファンタジーかと 思わせといて、不条理的ホラー作品だった。
黒川博行/著 幻冬舎文庫 地道な捜査をしていたが出世はとうてい無理な 二人の刑事が堕落していくのだけど 他作品に比べて結末が予想できやすい。
久邇邦昭/著 PHP研究所 元皇族で戦後は一般人とか 書かれているけど一般人じゃない。 そもそも著者は天皇陛下の従兄弟である。 タイトルに含まれる内容は前半までで 後半は会社員時代や伊勢神宮の大宮司での経験など 少々読みづらい文章で書かれていた。 結…
黒川博行/著 角川文庫 シリーズ2作目だったらしいが 特に支障はなく読めた。 ワル対ワル。 大阪弁の会話がポンポン進んで 話も割とサクサク進む。
北室南苑/著 並木書房 ロシア革命後の混乱で疎開先に取り残された 800人のロシア人子供たち。 彼らを故郷に戻そうと奮闘した 米国赤十字メンバーと 「陽明丸」関係の日本人たちの隠された歴史を、 偶然その謎を探索することになった著者。 本業がありながら…
久坂部羊/著 角川書店 画期的ながん治療方法を見つけるための プロジェクトをめぐる医者争い。 最後の一言が内容の全てか。 途中、プロジェクト関係者たちが連続して がんになったのは何事かと思ったが。
小林哲夫/著 太田出版 タイトルは引かれたが、 思っていた神童ものとは違う感じ。 ここで紹介されているケースは ジャンルが偏っているのも要因か。
垣谷美雨/著 双葉社 <収録作品> 『竜巻ガール』『旋風マザー』 『渦潮ウーマン』『霧中ワイフ』 タイトルにもなっている作品がデビュー作とか。 収録作品で共通するところは、 したたかな女性たちが主役を張っているところか。
木谷恭介/著 幻冬舎新書 絶食をして安楽死したいと、実際に実行して 失敗をした体験記。 身内だととても迷惑な行為だが、絶食の記録は貴重か。 死にたい理由の章はぐだぐだして重要度低め。
京極夏彦/著 集英社文庫 最後まで読めたが、京極夏彦の コメディものは自分には相性良くない。 ドタバタがなんだか疲れてしまうのであった。
垣谷美雨/著 祥伝社 立て続けに同作者の本を読んでみてだが、 会社に属さない働き方に行く流れが好みなのかなと思った。 本作は、33歳にして派遣切り、恋人の破局、住む家がなくなる、 が同時に発生したのをきっかけに農業を目指す女性が主人公。 現代の農業…
垣谷美雨/著 双葉社 人生が嫌になった47歳の同級生女性三人組が とあることをきっかけに、30年前に戻って 人生をやり直そうとする話。 人生2巡目では、見た目は若返っても リセット前に記憶がある設定であるが それでもうまくいかない様が面白い。
垣谷美雨/著 双葉社 すぐに『あなたの人生、片づけます』の姉妹編だとわかったので 安心して読めた。 『片づけます』と構成は同じで結末は爽やか。
小池真理子/著 毎日新聞出版 大人の恋愛小説。 軽井沢の季節や、主人公の考え方などの描写に 説得力があって読ませる。
京極夏彦/著 KADOKAWA どうやら三部作らしい、第一作目。 冒頭の入り方がおおっと期待させるものだったが、 本編に入ると『怪』周辺の実在の人々らが わやわや出てくる上に、馬鹿登場人物とされる人物が 本当に馬鹿な喋りを始めて話に入り込みづらかった。 …
加門七海/著 講談社 呪いの謎とそれに関する調査の旅など 途中までは怖い内容で良かったけど 最後がよくわからない終わり方になって 尻すぼみぎみに。
川瀬七緒/著 徳間書店 最初から不穏な描写が続き 不安な気持ちにさせられる。 ホラー展開になりそうな感じだが、 著者の場合はそれをひっくり返すだろうと 予想していたら予想どおり。 ただ事件の真相に関わる現象については肩透かしだった。
栗原康/著 岩波書店 文体に癖があるので好き嫌いが分かれそうだが、 伊藤野枝愛に溢れすぎなのがよく伝わって 個人的にはありだった。
北尾トロ/著 文藝春秋 副題「裁判員制度想定問題集」とあるとおり 弁護士から問題を出し、 北尾トロがそれに対して評決を考える。 自分の考えは北尾とズレはあまりなかった。
近藤史恵/著 祥伝社文庫 白馬の王子様とストーカーは 違いがあるのか? 確かにどっちも同じようなものだなと納得する話だった。 シリーズもの(本作は二作目)と知らずに読んだが 特に支障はなかった。
小池真理子/著 双葉文庫 <収録作品> 『梁のある部屋』『喪服を着る女』『死体を運ぶ男』 『老後の楽しみ』『団地』『霧の夜』 20年以上前の作品なので、世間の価値観の古さは確かにあるが 話の内容は普遍的な後味悪いものばかりだった。
垣根涼介/著 新潮社 シリーズものらしい、第1作。 リストラを代理代行する会社という 設定は面白かった。 リストラと重い話のはずが内容軽め。
北原みのり/著 講談社文庫 今更ながら読んだ。 事件が発覚したのは2009年と随分たっているなあ、 現在はなんと獄中結婚してるらしい。 本書でも只者ではないエピソードが出ているが今もなおか。 支援者(獄中結婚した相手?)経由でブログもやっているが字も…