読書の記録_国外作家ま行

クリミナル・タウン

サム・マンソン/著 金井真弓/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 現代ではなくて1990年代の話。同級生がバイト中に殺害された後主人公の男子高校生が犯人探しをする話と思いきやなんだかよくわからない方向へと進んで戸惑いを感じた。

時空を超えて

ギヨーム・ミュッソ/著 吉田恒雄/訳 小学館文庫 タイムスリップを使ったラブストーリー。不思議な錠剤で30年前に戻ることができるがその時間はわずか数十分な制限があり。そんな条件で30年前に死んだ恋人を救おうとするが。本人同士すぐ出会ってしまったこと…

作家の秘められた人生

ギヨーム・ミュッソ/著 吉田恒雄/訳 集英社文庫 世界的作家が断筆した謎とは。冒頭からは想像もつかない結末になっていてしかもラストで著者まで登場し不思議な構造になっている。謎解き要素も強め。

夜と少女

ギヨーム・ミュッソ/著 吉田恒雄/訳 集英社文庫 冒頭から、主人公が殺人犯と判明しているが物語の最初からは全く想像もつかない親から子へのとてつもない愛の物語。

パリのアパルトマン

ギヨーム・ミュッソ/著 吉田恒雄/訳 集英社文庫 タイトルと設定だけだとロマンチックミステリのようだが、いろいろ狂っている話だった。天才画家の死の謎を追っていくうちに主人公二人の悩みや過去も重なっていく。終わり方がフランスミステリぽい。

マハラジャの葬列

アビール・ムカジー/著 田村義進/訳 ハヤカワ・ミステリ シリーズ2作目。 1920年6月、インド東部に位置する 藩王国サンバルプールの皇太子が カルカッタで暗殺されその事件を追う。 当時のインドは全域イギリス領になっていたのかと思っていたが 本作品のサ…

阿片窟の死

アビール・ムカジー/著 田村義進/訳 ハヤカワ・ミステリ シリーズ3作目。 2作目が出てたのに気づかず飛ばしてしまった。 1921年年12月インドのカルカッタ。 イギリスのエドワード皇太子が親善訪問という歴史的事実を背景に 謎の連続殺人事件が起こる。 民衆…

生物学探偵セオ・クレイ 街の狩人

アンドリュー・メイン/著 唐木田みゆき/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 セオ・クレイものシリーズ2作目。 やはりというか、主人公の考え方に共感できず。 私刑の容認を示唆する場面があったり サイコパス度が高まってる?

ボンベイ、マラバー・ヒルの未亡人たち

スジャータ・マッシー/著 林香織/訳 小学館文庫 1921年インドのボンベイが舞台のミステリ。 アガサ賞歴史小説部門大賞受賞作。 主人公がボンベイ唯一の女性弁護士であるのを始め、 #Mee Too時代小説という説明らしい内容。 ミステリとしては弱い感じが。 そ…

生物学探偵セオ・クレイ: 森の捕食者

アンドリュー・メイン/著 唐木田みゆき/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 変わり者の教授が、 殺害された教え子の事件の真相を追う。 著者はマジシャンだが、トリッキーな内容ではなく 結構勢いが最後まで続くサスペンスアクションものといったところ。

魔女の組曲 (上)(下)

ベルナール・ミニエ/著 坂田雪子/訳 ハーパーBOOKS フランスミステリ。 セルヴァズ警部シリーズ第3作らしいが 本作のもう一人の主人公クリスティーヌの方が 強烈すぎて警部の影が薄かった。 結構ラストまで嫌な気分がまとわりつき、ラストまで怖かった。

汚れた雪

アントニオ・マンジーニ/著 天野泰明/訳 創元推理文庫 イタリアミステリ。 ロッコ・スキャヴォーネのシリーズ一作目だが 本邦では他作品は現時点では未訳。 ロッコがなぜローマからイタリア北部にある アルプス山麓の小さな町アオスタへ左遷させられたなど …

苦悩する男 (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 ヴァランダーシリーズ最終作。 ヴァランダーも60歳になり引退を考える年齢に。 警察署のメンバーが2人以外総入れ替えしていたり、 孫娘が誕生、身近な人の死など 事件の話は別としても総決算的な内容にな…

ルドルフ ザ・ラスト・キス

フレデリック・モートン/著 富永和子/訳 集英社文庫 1988年から1989年までの オーストリア皇太子ルドルフが自殺を中心とした ウィーンを舞台にした歴史小説。 最後がアドルフ・ヒトラー誕生で締めているのが 時代の不穏さを出して良かったが、 全体の構成が…

ファイアーウォール (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 ヴァランダーシリーズ8作目。 1998年の話だが、タイトルから連想されるどおり 話が進むにつれ、世界を混乱を起こそうとする コンピュータ犯罪の計画が明かされる。 スウェーデンの小さな町が舞台なのに 毎…

背後の足音 (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 ヴァランダーシリーズ7作目。 どうやら、リガに住む彼女とは別れたっぽい。 ほぼ糖尿病と満身創痍になりつつなヴァランダーが痛々しい。 同僚のスェードヴェリが殺害されることで 彼の謎の部分まで明かさ…

五番目の女 (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 ヴァランダーシリーズ6作目。 前作からそれほど時間は立っていないが、 父親の死というエピソードがあるのが節目っぽい。 福祉国家の影、で陰惨な殺人事件が増加したり 暴力的な自警団が出現したりと社会…

目くらましの道 (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 ヴァランダーシリーズ4作目でCWAゴールドダガー賞受賞作。 猟奇的連続殺人事件だが、犯人は途中で判明するなど 事件自体の謎はあっさりしている。 どちらかというと、ヴァランダー自身のことや その家族や…

笑う男

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 ヴァランダー警部シリーズ4作目。 いきなりヴァランダーが重度のうつ病になっていて驚く。 知人が巻き込まれた殺人事件が 起こることで案外あっさり復活するが。 今作の犯人はヴァランダーの殺害も狙った…

リガの犬たち

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 時々思い出すように読む。 スウェーデンの刑事ヴァランダーシリーズ第2作。 初期のは初めてで、時代が冷戦直後の 混乱期となっているラトヴィアまで捜査へ出向く ヴァランダーがなんだか新鮮。

リヴァトン館

ケイト・モートン/著 栗原百代/訳 武田ランダムハウスジャパン ケイト・モートンのデビュー作だが すごく完成度が高かった。 イギリスの当時の階級制度がお屋敷の住民をとおしてよくわかって、 現代だとありえない世界である。 当時起こった事件や出来事につ…

黒魚都市

サム・J・ミラー/著 中村融/訳 早川書房 世界観を掴むのが難しかった。 途中で家族の物語になってから わかりやすくなってきた。

黄金州の殺人鬼――凶悪犯を追いつめた執念の捜査録

ミシェル・マクナマラ/著 村井理子/訳 亜紀書房 著者が執筆途中で亡くなっている。 この本が出版されたのをきっかけに 「黄金州の殺人鬼」という名称が有名になったり 再捜査などされるきっかけとなっているが 著者の推理はあまり当たってはいない。 (犯人…

念入りに殺された男

エルザ・マルポ/著 加藤かおり/訳 早川書房 主人公のアレックスが全然まともじゃない。 完全犯罪を目指すことになっていて アレックスはあれやこれらの工作をしていて 被害者のスマホをそのまま使用していたが GPSは? というのが気になって仕方なかった。

嘘、そして沈黙

デイヴィッド・マーティン/著 渋谷比佐子/訳 扶桑社ミステリー ほとんど善人が出てこない話。 家族の悲しい過去が全てのきっかけか。 巻き込まれた子どもたちが無事だったのと エピローグが救いがあるのが意外。

流れは、いつか海へと

ウォルター・モズリイ/著 田村 義進/訳 早川書房 それほど長い話ではないのに、 大量の登場人物がいて途中誰だっけと やたらに登場人物表を見返してしまった。 主人公の冤罪について、 娘が主人公を信じているのには救いがあった。 事件についての解決はすっ…

サイコセラピスト

アレックス・マイクリーディーズ/著 坂本あおい/訳 早川書房 語り手のセラピストがどんどん 深みにハマってまずい展開になりそう、と思ったら そもそもがとんでもない話だった。 構成がうまい。

名探偵の密室

クリス・マクジョージ/著 不二淑子訳 早川書房 読みやすいし、不条理風な密室での 時間制限謎解きなどはスリルがあるが なぜこんな話になったのかは途中で大体わかった。 巻き込まれてしまった人たち気の毒。 最後は意外にも爽やかだった。

カルカッタの殺人

アビール・ムカジー/著 田村義進/訳 早川書房 第一次世界大戦後、1919年のインド カルカッタが舞台の歴史ミステリ。 主人公の心に傷を負ってインドへやってきた 警部とインド人巡査部長のコンビが良い。

熊の皮

ジェイムズ・A・マクラフリン/著 青木千鶴/訳 早川書房 自然保護区で発見された熊の死体。 管理人のライス・ムーアが密猟犯を追う。 追う追われるのノワール系の話だが、 ほとんど大自然の中という舞台が珍しい。