読書の記録_国外作家ま行

ナイトフライヤー

ジョージ・R・R・マーティン/著 酒井昭伸/訳 ハヤカワ文庫SF <収録作品> 『ナイトフライヤー』『オーバーライド』『ウィークエンドは戦場で』 『七たび戒めん、人を殺めるなかれと』『スター・リングの彩炎をもってしても』 『この歌を、ライアに』 全てSF…

ナチスの女たち―秘められた愛

アンナ・マリアジークムント/著 平島直一郎、西上潔/訳 東洋書林 ヒトラーやその側近に関わる女性たちの ミニ伝記もの。みな知っている人たちだったので 目新しさは少なかった。

爆発の三つの欠片

チャイナ・ミエヴィル/著 日暮雅通、嶋田洋一、市田泉/訳 早川書房 <収録作品> 『爆発の三つの欠片』『ポリニア』『の条件』 『の皇太后』『山腹にて』『クローラー』 『神を見る目』『九番目のテクニック』『こそが世界』 『ノスリの卵』『ゼッケン』『シ…

イタリアン・シューズ

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 東京創元社 マンケルのノンミステリもの。 66歳のフレドリックの元に40年以上前に捨てた 元恋人が訪れたことをきっかけに起こる様々な出来事。 フレドリックの心の弱さや醜さなど容赦なく描かれているが、 そんな彼が少…

閉ざされた刻

T・J・マグレガー/著 古賀弥生/訳 創元推理文庫 シリーズ最終作。 といっても本作とあと一冊しか読んでないが。 夫婦探偵が主役のサスペンスものなはずが 霊的ホラー話になって、 決してシリーズ再開しないよというオチになっている。 読者が納得いかなそう…

グローリアーナ

マイケル・ムアコック/著 大滝啓裕/訳 創元推理文庫 エリザベス朝を彷彿させる 架空世界の物語。 時代小説風な体な文体で絢爛豪華な雰囲気。

蜜のような殺意

T・J・マグレガー/著 古賀弥生/訳 創元推理文庫 サイコな殺人犯を追う探偵夫婦。 犯人は結構最初にわかるのだが 殺人事件と探偵夫婦の仲が壊れそうな展開が 並行するのが面白かった。

キム・フィルビー かくも親密な裏切り

ベン・マッキンタイアー/著 小林朋則/訳 中央公論新社 サブタイトルの「かくも親密な裏切り」が秀逸。 まさに一言で内容を示している。 イギリス最大の二重スパイといっていい人物 キム・フィルビーとその周辺の人物の生涯。 フィルビーはとても魅力的に振る…

ナチュラル・ボーン・ヒーローズ

クリストファー・マクドゥーガル/著 近藤隆文/訳 NHK出版 第二次世界大戦下のクレタ島で起こった ナチス将校誘拐事件に真相と 現代ナチュラルムーブメントと どちらも興味深いのだが、テーマは一つに絞って欲しかった。 とにかく登場人物も多いのだがどちら…

T.J.マグレガー/著 古賀弥生/訳 創元推理文庫 なんの予備知識もなく読んでいたので ホラー展開に転がっていくのに驚いた。 シリアスなんだけど、B級ぽさもあり。

ディア・ライフ

アリス・マンロー/著 小竹由美子/訳 新潮社 <収録作品> 『日本に届く』『アムンゼン』『メイヴァリーを去る』 『砂利』『安息の場所』『プライド』 『コリー』『列車』『湖の見えるところで』 『ドリー』『目』『夜』 『声』『ディア・ライフ』 ノーベル賞…

湖畔荘 (上)(下)

ケイト・モートン/著 青木純子/訳 東京創元社 第一次大戦後のシェルショック問題が印象的であるが、 本作でも書かれている偶然が偶然を呼ぶ展開が 後半すごすぎで苦笑。いや、いい結末なんだけどね。

ザ・ホスト 全3部作

ステファニー・メイヤー/著 小原亜美/訳 SBクリエイティブ 最初は、異星人が 『寄生獣』みたいに人間に寄生をして 地球を侵略するディストピアSFかた思ったが 途中から恋愛ものとなりつつあり 予想もいかない方向にいって驚いた。 読了後、『トワイライト』…

古書泥棒という職業の男たち

トラヴィス・マクデード/著 矢沢聖子/訳 原書房 1931年ニューヨークで起こった 図書館の図書盗難事件の顛末。 古書を盗むための過程に関する 窃盗団が組織的だったことやそれに対する 図書館の防犯対策など興味深かった。 中には窃盗犯が更生して図書館司書…

林檎の木の下で

アリス・マンロー/著 新潮社 <収録作品> 『良いことは何もない』『キャッスル・ロックからの眺め』『イリノイ モリス郡区の原野』 『生活のために働く』『父親たち』『林檎の木の下で』 『雇われさん』『チケット』『家』 『なんのために知りたいのか?』『…

イラクサ

アリス・マンロー/著 小竹由美子/訳 新潮社 <収録作品> 『恋占い』『浮橋』『家に伝わる家具』 『なぐさめ』『イラクサ』『ポスト・アンド・ビーム』 『記憶に残っていること』『クィーニー』『クマが山を越えてきた』 ノーベル文学賞作家の短編集。 『恋…

サイレント・スクリーム

アンジェラ・マーソンズ/著 高山真由美/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 過去にトラウマを持つ女性刑事が主役の警察小説。 途中までアメリカかと思ったがイギリス小説だった。 小説に出てくる警察はすごいワーカーホリック。

夜のサーカス

エリン・モーゲンスターン/著 宇佐川晶子/訳 早川書房 タイトルから引かれる幻想小説。 手品に見せかけて本当の魔法を使ったり サーカスはタイトル通り夜のみ開催したり その他描写も綺麗。

ハティの最期の舞台

ミンディ・メヒア/著 坂本あおい/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 三人の語り手。 ハティ、魔性ではあるのだけど 若者特有の傲慢さというか無謀というべきか 自ら破滅へ向かっている感じがする。

タンゴステップ (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 休暇中の警察官(別作品でも脇役で登場している)が よその地域の事件を独自捜査する話なので 警察小説ぽくはない。 この作品も主人公が不法侵入してた。 この辺りはどうも受け入れがたいエピソード。 ス…

霜の降りる前に (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 本作の主人公であるリンダの 父親が主役のシリーズがあって過去の話も 少しあったりするが本作で読むには特に支障はない。 父親に似てないと本人は思っていたりもするが 結構似ている。短気なのはいいのか…

わたしはヘレン

アン・モーガン/著 熊井ひろ美/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 こちらも不穏なサスペンスもの。 双子の入れ替えごっこが本当になって 皆から好かれている側の子が そうでない子扱いにされてからの精神崩壊と転落が怖い。

イングリッシュローズの庭で

ミシェル・マゴリアン/著 小山尚子/訳 徳間書店 児童書というよりYAに分類されるかと。 疎開先でローズが成長する物語。 ところどころ生々しい描写が。 第二次世界大戦時のイギリス田舎町が舞台だが、 第一次世界大戦の頃の階級社会や 未婚女性の扱いなどと…

北京から来た男 (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 東京創元社 北欧でも、全共闘世代がいたんだな、というか 当時世界中で流行していたということか。 現代部分の中国人の描写が神秘的なのに違和感だった。 西洋人にとってはまだそういう感覚なのだろうか。

英国二重スパイ・システム

ベン・マッキンタイアー/著 小林朋則/訳 中央公論新社 第二次世界大戦時における英国のスパイ作戦は、 他国に比べてユニークな手段を使っている。 本作はノルマンディー上陸作戦を影で支えた 二重スパイたちの活躍ぶりを描いたノンフィクション。 登場人物が…

戦地の図書館 海を越えた一億四千万冊

モリー・グプティル・マニング/著 松尾恭子/訳 東京創元社 ナチスドイツが一億冊焚書をしたのに対し、 アメリカでは戦地の兵隊へ約一億四千万冊を送った ノンフィクション。 最初の、図書館員の活動やペイパーバック誕生等は面白かったが 活動が全てうまくい…

ヒトラー・マネー

ローレンス・マルキン/著 徳川家広/訳 講談社 ナチスドイツでのポンド偽札作戦「ベルンハルト作戦」についての本。 前半はちょっとまどろっこしいが 中盤からのユダヤ人技術者を使った偽札工場の話からすごく面白い。

群れのルール 群衆の叡智を賢く活用する方法

ピーター・ミラー/著 土方奈美/訳 東洋経済新報社 動物生態コーナーにあったし 確かに動物の生態の話だが、版元からわかるように そこからビジネスに応用する方法みたいな内容であった。

わが名はヴィドック―犯罪者、警察密偵にして世界初の私立探偵の生涯とフランス革命時代

ジェイムズ・モートン/著 栗山節子/訳 副題こみだとかなり長いタイトル。 フランス革命前後を生きた ヴィドックの伝記本。ところどころ関係ない犯罪者の話が混じるためか ちょっと読みづらかった。 当時のフランスの警察体制がわかって面白い。

モンゴメリ日記 十九歳の決心

L.M.モンゴメリ/著 柱宥子/訳 立風書房 『赤毛のアン』の後半のモデルにもなっているだろう モンゴメリの大学生活や教師生活などの日記。