逝きし世の面影 (日本近代素描 (1))

逝きし世の面影 (日本近代素描 (1))

渡辺京二/著 葦書房

関東大震災の後くらいから

再評価され一部話題にもなったらしい。

江戸時代末期から明治初期にかけて

日本に訪問した外国人らの記録を通して

失われた江戸文化を読み解く。

江戸っ子は大正時の関東大震災でいなくなったと

夢野久作は述べていたのを思い出しつつ読んだ。

現代人は確かに江戸時代の人と比べて

欧米化された思想を持つようになったけれど

細かくて可愛いものを好んだり、震災後の行動などは

江戸時代の人とはほぼ変わらずで

日本人の根底が大きく変わらないのが興味深かった。