ライオネル・シュライヴァー/著 光野多惠子、真喜志順子、堤理華/訳 イースト・プレス
2005年英オレンジ賞受賞作。
物語のクライマックスはコロンバイン高校銃乱射事件と同時期に設定されている。
少年犯罪の加害者自身や被害者ではなく
加害者の母親が語り手。というか夫に宛てた書簡で構成されている。
上巻での少年ケヴィンの描写が母親エヴァ目線で書かれているのに
オーメンのダミアン少年のような不気味さ。
エヴァだけ危機感を持っている状態でいる。
下巻で事件が起こったときのエピソードで
いろいろひっくり返されて驚かされた。
しかし、なんのかんの言ってケヴィンとエヴァは似ている。