コリーニ事件

コリーニ事件

フェルディナント・フォン・シーラッハ/著 酒寄進一/訳 東京創元社

事件が起こって裁判が始まるまでの前半は

冗長な感じがして、シーラッハ長編大丈夫か?

という心配もあったが(とはいえ、被害者と少年時の主人公の

交流エピソードは良い)

いざ裁判が始まったらあまりにも凄まじい内容で一気に読み終えた。

シーラッハが弁護士という経歴もあるが、

祖父がドイツの歴史の教科書にも載るほどの

ナチ犯罪人だったという過去を持つという出自も本作に反映されている。