2022-02-01から1ヶ月間の記事一覧

第八の探偵

アレックス・パヴェージ/著 鈴木恵/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 1940年代に私家出版された 短編ミステリ集が各章でも紹介され その作家と編集者がその作品について語る。 構成は変わっているし作中作は風変わりな内容。

見知らぬ人

エリー・グリフィス/著 上條ひろみ/訳 創元推理文庫 架空の小説家ホランドの怪奇幻想小説 『見知らぬ人』を背景に起こる連続殺人事件。 本編では三人の女性の視点から描かれているが 結末は少し拍子抜けしてしまった。

おはしさま

三津田信三、薛西斯、夜透紫、瀟湘神、陳浩基/著 玉田誠/訳 光文社 日本・台湾・香港の作家たちのホラーミステリ・リレー小説。 結構良い企画本。 冒頭の三津田信三作品が正統的ホラーで始まり その後続々とミステリやSFや台湾の独特な風習などの要素が入る。…

百鬼夜行抄 第19巻

今市子 朝日コミック文庫 18巻が発行していたのを知らず飛ばしてしまった。 そのため、新たな謎の親戚が増えていた。 だ、誰? 収録作品は一時のわかりづらさはなくなっている。

あの夏、風の街に消えた

香納諒一/著 角川文庫 新宿の夏の物語。 話の背景に天安門事件や地上げ問題などあって 1990年という設定が大事なのだろう。 死人も多くてハードボイルド風なのだが 実際は、一人の青年の成長青春物語だった。

メソッド15/33

シャノン・カーク/著 横山啓明/訳 ハヤカワ文庫NV 赤ん坊人身売買組織に誘拐された 妊娠した女子高生が監禁場所から脱出を目指す。 この被害者が、普通の少女ではなく 天才かつサイコパスでメアリー・スーな設定なため 物語はスリラーなはずなのに、厨二病ぽ…

スパイはいまも謀略の地に

ジョン・ル・カレ/著 加賀山卓朗/訳 早川書房 21世紀のスパイの世界。 昔のル・カレ作品よりは読みやすい。 最後の出し抜いた後どうなるかは気になる。

神州纐纈城

国枝史郎/著 講談社大衆文学館 未完の伝奇小説。 石川賢の漫画版の方を先に読んでいたが、 結構原作に沿っていたとは。 奇想天外で面白い。

見ないふりして

メアリ・H・ラーク/著 深町真理子、安原和見/訳 新潮文庫 有名な殺し屋の殺人現場を目撃したために FBI証人保護プログラムを適用される女性の話。 ヒロインは行動力はあるけれど、 危険な方向への行動や言動ばかりで ひどくハラハラさせられた。

終身刑の女

レイチェル・クシュナー/著 池田真紀子/訳 小学館文庫 2018年仏メディシス賞外国小説賞受賞作。 治安や民度が良くない街で生まれ育って 終身刑になった女性の物語。 悪質なストーカー男を殺したという罪だったが 法律の知識などあって司法取引をしたら 罪は…

誰がネロとパトラッシュを殺すのか

ディディエ・ヴォルカールト、アン・ヴァン・ディーンデレン/編著 塩崎香織/訳 岩波書店 イギリス人作家ウィーダが書いた『フランダースの犬』について フランダース出身の著者らが検証・考察した本。 ハリウッド映画が5本も制作されていて全てハッピーエン…

ヒロシマを暴いた男

レスリー・M・M・ブルーム/著 高山祥子/訳 集英社 1946年8月の『ニューヨーカー』誌にて 政府が隠蔽していた広島原爆被害の真実暴いた ジャーナリスト、ジョン・ハーシーのノンフィクション。 アメリカが原爆について情報規制していたのは知っていたが 一年…

刑事たちの三日間 上・下

アレックス・グレシアン/著 谷泰子/訳 創元推理文庫 現代作家が書くヴィクトリアンミステリ。 タイトルどおり、スコットランドヤードの刑事が殺害され 解決するまでの三日間の物語。 当時のロンドンの汚さや労働者層の過酷な生活が これでもかと描写されてい…