2007-02-01から1ヶ月間の記事一覧

泉鏡花集成(2)

泉鏡花/著 種村季弘/編 ちくま文庫 <収録作品> 『貧民倶楽部』『化銀杏』『海城発電』 『琵琶伝』『黒百合』『湯女の魂』 『政談十二社』『わか紫』 種村季弘は温泉小説でまとめたらしい。 とはいっても『海城発電』『琵琶伝』は反戦小説ぽい内容、 その他…

誰が本を殺すのか (上)(下)

佐野眞一 新潮社文庫 本に関わる上流から下流の業界全て(Webも含む)にての インタビューを徹底的に行い、 なぜ本が売れなくなったのかという原因を 探るルポ。 とにかくも熱い内容で面白かったし、始終ワクワクした。 本に関わる仕事をしている/していた人…

さよなら絶望先生 第一集

久米田康治 講談社 昔の絵柄はとてもカクカクしていた記憶があるのだけど、 少し丸くなったか。でもどちらかというとカクカク。 第一集は人物紹介みたいなストーリーなので物足りなかった。 第二集以降の方がもっと面白いのだろうか?

下町の迷宮、昭和の幻

倉阪鬼一郎 実業之日本社 東京下町が舞台で、昭和をイメージさせるものを道具仕立てとした ホラー短編集。派手なものはなく、 恐怖よりも哀愁のイメージが強かったように思う。

ウルトラマン創世記

桜井浩子 小学館 『ウルトラQ』の江戸川由利子、『ウルトラマン』のフジ隊員を 演じた著者による当時の現場についての本。 座談会などもあり(当時の出演者同士なので盛りあがってる。 ホシノくんは流石に当時の面影ないね)。 最近『ウルトラQ』『ウルトラ…

真夜中の檻

平井呈一 創元推理文庫 平井呈一といえば『吸血鬼ドラキュラ』をはじめ、 20世紀前半以前の怪奇小説 (ホラーだけど、幻想文学な雰囲気のものが多い)の 翻訳家で有名。 『真夜中の檻』『エイプリル・フール』という、 本人によって書かれた正統派怪奇小説。…

刑務官

坂本敏夫 新潮文庫 閉ざされた刑務所内の実態を書く、 となると受刑者側に立ったものが多いが、 著者は元刑務官という立場から書いている。 なんというか、真面目な人程馬鹿を見るという 風潮が刑務官の世界にもあるのだが、 過労死、捏造された罪による懲戒…

昭和モダンの器たち

佐藤由紀子、クニエダヤスエ、泉麻人、 赤堀正俊、到津伸子/著 平凡社コロナ・ブックス 昭和30年代の器がメインで掲載。 モダンというよりレトロだ。 今のところ、まだあちこちで存在するのだけど そのうち貴重品になるのだろうか。 とにかくも食器買わない…

宮崎勤 精神鑑定書ー「多重人格説」を検証する

瀧野隆浩 講談社 当時、自分の住んでいたところでも 宮崎勤が近所のホームセンターで ビデオテープを買っていたという都市伝説めいた うわさ話があったものだ。 さて、サブタイトル『「多重人格説」を検証する』。 結論としては、著者は多重人格説を採用して…

大阪ハムレット 第2巻

森下裕美 双葉社 なかなか見つからなかったじゃないか、と思ったら 文化庁メディア芸術祭で受賞していたせいなのか? http://plaza.bunka.go.jp/festival/sakuhin/sakuhin/manga03.html 2巻は1巻よりも心理的に追い詰められた人が多い。 だいたいが彼または…

オーランドー

ヴァージニア・ウルフ/著 杉山洋子/訳 ちくま文庫 300年以上の時を駆け抜けたオーランドーの伝記、 といった形式をとった不思議小説。 たぶん、ヴァージニア・ウルフの小説の中では読むやすい部類。 解説にてのオーランドーのモデルとなった女性 (ヴィタ・…

帝都東京 殺しの万華鏡

新潮文庫編集部/編 新潮社文庫 戦前に新潮社で出版されていた雑誌 『日の出』に掲載されていた 実録犯罪ものを再編集したもの。 警視庁元刑事の手記、皆文章うまい。 江戸川乱歩の小説みたいな (人間の胴体にマネキンの首、漬物樽の中に死体、 屋根裏の住民…

忘却の村 完全なる飼育

松田美智子 光文社文庫 本作のどこが「完全なる飼育」なのか? と、同じ作者が出している実在事件を元にした 小説を読んでいる人は 多いんじゃなかろうか。 どちらかというと、浮世離れな因縁話だよ。

新耳袋―現代百物語 第2夜

木原 浩勝、中山 市朗/著 角川文庫 映像化のものでも印象に残っていた 地下へ行くエレベーターの話や、 午前10時くらいに阿波踊りをしている どうやらこの世の人ではない人の話など、 今回のは怖いというより不思議系な話が多い感じ。

トゥルーデおばさん グリムのような物語

諸星大二郎 朝日ソノラマ グリム童話をアレンジしているが どれもが奇妙で不思議な味に仕上げている。 それ程怖くはない。

殺し屋さん 第2巻

たまちく. 双葉社 とにかくも駄洒落ネタがメイン。 日本語ていろいろ解釈できて面白いねーというか、 普通くだらないと流すようなネタを堂々とするのは ある意味すごいかも。 はたして殺し屋さん年表は役立つのか?