2010-10-01から1ヶ月間の記事一覧

ツバメ号とアマゾン号 上・下

アーサー・ランサム/著 神宮輝夫/訳 岩波少年文庫 文庫版は改訳されていた。言葉が現代風に。 子どもの頃の愛読書であったが、今読むと 子どもなのに船を与えられてキャンプしてるなんて優雅すぎだ。 夏休みの宿題はないのかな。 夏休みが終わって学校へ行く…

ナナナバニ・ガーデン 須藤真澄短編集

須藤真澄 講談社 <収録作品> 『ミナゾコ姫』『三隣亡商店街』『うえとこ屋』 『ナナナバニ・ガーデン』『ほねをつぐもの』『雨が止むとき』 『ねこじかん ひとじかん』『森の兄弟』(2話) 『サンドシード』 カラー掲載ぶんはちゃんとカラーで収録されてい…

狐火の家

貴志祐介/著 角川書店 <収録作品> 『狐火の家』『黒い牙』 『盤端の迷宮』『犬のみぞ知る』 美人弁護士&元(現役?)泥棒のコンビによる 密室殺人事件の謎解き短篇集。 ネタが毎回マニアックジャンルぽくないか、これ? あと、常識的なまともな人がほとん…

きのう何食べた? 第4巻

よしながふみ 講談社 ケンジがどんどん可愛く感じるのはなぜだろう? 40過ぎてるのに恐るべし! そしてシロさんの弁護士なのに器の小ささは うっとおしいが、それも笑えるツボになってきたぞ。 ちなみに、わが家のハンバーグもタマネギ炒めないタイプ。

金輪際

車谷長吉/著 文藝春秋 <収録作品> 『静かな家』『金輪際』『白黒忌』 『花椿』『ある平凡』『児玉まで』 『変』 表題の金輪際という言葉は仏教語が元だそうな。 車谷長吉の小説はどれも人間の情念と毒が深いなあと思う。 芥川賞落選した際の五寸釘事件が書…

ボートの三人男

ジェローム・K.ジェローム/著 丸谷才一/訳 中公文庫 コニー・ウィリス『犬は勘定に入れません』の下敷きとなった イギリス古典ユーモア小説。 このユーモアというかナンセンスさのセンスがよろしい。 ドタバタもの元祖という気もするが、 上品なドタバタな流…

昭和歌謡大全集

村上龍/著 集英社 『半島を出よ』に出ているノブエやイシハラが若き頃の話。 ノブエはともかくも、イシハラはやはりただ者ではなかった……! 昭和の有名歌謡曲を背景に、 さえない若者たちとおばさんたちが殺し合いをするが どんどんエスカレートしていきラス…

沼地の記憶

トマス・H・クック/著 村松潔/訳 文春文庫 新たな記憶もの。 1950年代のアメリカ南部になる 狭いコミュニティー内の鬱屈した空気感がよく伝わる。 話の流れも結末も所謂南部小説としても秀作。

別れの顔

ロス・マクドナルド/著 菊池光/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 約15年ぶりの再読。 家族の悲劇が実や親世代から始まっていたという事実。 悲劇のあぶり出しには感心するのだが、 一見無関係にみえた人物たちが 皆繋がっていたという流れ。 そんな世間が狭くて良…

SFマガジンセレクション1986

早川書房編集部/編 ハヤカワ文庫JA <収録作品> 『“ヒト”はかつて尼那を……』梶尾真治 『こちらIT』草上仁 『サマー・ドレス』久美沙織 『市庁舎の幽霊』水見稜 『山の家』村田基 『火星鉄道一九』谷甲州 『イド島のラフレシアたち』大原まり子 『土曜の輪の…

にこたま  第1巻、2巻

渡辺ペコ 講談社 長年同棲していた相手が別の女性を妊娠させてた…… となんとも重い始まりであるのだが、 基本的に出ている人たちがいい人ばかりなためか なぜかほのぼのと。あっちゃんの料理がうまそうで仕方ないし。 晃平とむるたんが喋るシーンは毎度笑え…

48の妄想

筒井康隆/著 文春文庫 筒井の処女長篇作。 テレビが一般家庭に一台置くようになった頃に、 これほどまでのテレビおよびマスコミ批判の話が書けるとは。 ドタバタ系は苦手だが、筒井だと許せる。