2023-06-01から1ヶ月間の記事一覧

氷姫

カミラ・レックバリ/著 原邦史朗/訳 集英社文庫 エリカ&パトリック事件簿1作目。このシリーズは4作目から読んでしまっていたがやっと1作目から読むことにした。訳者も2作目まで別の人である。1作目のためか、登場人物像がまだ固まっていない。パトリックの仕…

悪の五輪

月村了衛/著 講談社 1964年開催の東京オリンピックの映画の監督に錦田欣明という三流監督にしようと映画好きのヤクザ人見が魑魅魍魎とした政界・芸能界で悪戦苦闘する。錦田は架空の人物ではあるが、政治家や芸能人は実在の人物を取り混ぜている。歴史的に実…

アクトレス

誉田哲也/著 光文社 シリーズもの?前作があったらしく、その事件についての思い出のような描写あり。女性4人が女優殺人事件に関わっていく。登場人物や被害者の女優それぞれの家族とはなんぞや。姫川玲子シリーズやジウシリーズに登場していた捜査一課長の…

ゼロエフ

古川日出男/著 講談社 福島県郡山市出身の著者が福島の被災地を歩き、現地の人々へ取材するノンフィクション。小説と思って手を出したらそうではなくとまどいを感じながら読み始め最後までそんな状態で読了。

死神遊び

カミラ・レックバリ/著 富山クラーソン陽子/訳 集英社文庫 エリカ&パトリック事件簿8作目。様々な辛い過去があってか仕事にやる気がないユスタが、35年前の一家失踪事件に関わると思われる事件をきっかけにクローズアップ。アンナが相変わらず受難続きだった…

オスカー・ワオの短く凄まじい人生

ジュノ・ディアス/著 都甲幸治、久保尚美/訳 新潮社 オスカーの一生よりも、彼の姉・母・祖母などの半生やルーツであるドミニカの歴史などの方に物語が占めている。オスカーはドミニカ系アメリカ人だが、1980年代のオタク(ナード?)で当時の日本人のオタク…

霊の棲む島

カミラ・レックバリ/著 富山クラーソン陽子/訳 集英社文庫 エリカ&パトリック事件簿7作目。前作のラストの女性二人ってエリカと妹のアンナだったとは。しかし著者はどんだけアンナに試練を与えすぎなのだろうか。今回はDV問題がテーマであるが、事件の本筋の…

甦る男

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 リーバス警部シリーズ13作目でMWA賞受賞作。上司への反抗的行為にて警察学校の再訓練コースへ放り込まれる。いつかはやりそうだよなあ、と思いきや実は悪徳警官をいぶり出すための潜入捜査だった。シボーンは本作…

首吊りの庭

イアン・ランキン/著 延原泰子/訳 早川書房 リーバス警部シリーズ10作目。この小説のエジンバラは快晴だとしても作品の雰囲気のせいかいつも曇ってそう。読む順序バラバラなため、登場人物相関が把握しづらい。今回は娘と友人が大変なことに。エジンバラでの…

人魚姫

カミラ・レックバリ/著 富山クラーソン陽子/訳 集英社文庫 エリカ&パトリック事件簿6作目。5作目で小説執筆していた図書館司書のクリスチャンが『人魚』でデビューする。それをきっかけに脅迫や殺人事件が発生する。エリカが急に双子妊娠という状態になって…

フェイクフィクション

誉田哲也/著 集英社 表紙イラストごとく首なし死体発見から始まる。カルト的信仰宗教教団との戦い。著者らしいバイオレンス的表現多めの小説。警察組織からみて、他警察シリーズものとは世界線が異なっているみたい。

みみそぎ

三津田信三/著 KADOKAWA 五感シリーズ? 2作目。聴覚に関する怪異。三間坂萬造のノートに記される怪談が怪異を呼ぶ。作中作というか入れ子構造というか語り手がどんどん変わっていく怪談がループとなって三津田信三の既刊作品とも関わっていくとなんともわか…

ポピーのためにできること

ジャニス・ハレット/著 山田蘭/訳 集英社文庫 全編がメール、テキストメッセージ(SMSか?)、WhatsAppで構成されている異色ミステリ。イギリスの田舎町が舞台。アマチュア劇団の主催者の孫娘ポピーが難病にかかったとされ募金活動が始まる。そこから、殺人…