2006-03-01から1ヶ月間の記事一覧

殺す風

マーガレット・ミラー/著 吉野美恵子/訳 創元推理文庫 嘘をついている人物があからさまなのに、 どこまでかなぜなのか、という謎を残しつつ 結末へ向かうサスペンス。 主要人物でまともな人物の視点で 今まで平凡な生活を営んでいた人々の 崩壊するさまを見…

赤き馬の使者 探偵物語II

小鷹信光 幻冬舎文庫 『探偵物語』シリーズの2作目。 前作と同様に家庭の悲劇が題材になっていて、 ロス・マクドナルドを彷佛させる内容である。 (ちなみに、ロス・マク作品の翻訳もされている) 非常にシリアスな展開なハードボイルド作品。

探偵物語

小鷹信光 幻冬舎文庫 ドラマ『探偵物語』の原案者が書いた小説。 といってもノベライズされたものではなく、 独立された小説らしい。 といってもドラマは観た事ないのでよくわからない。 私にとっては、引っ越しの時だけ何故か読む本である。

サブウェイ

山田正紀 ハルキホラー文庫 地下鉄の都市伝説をテーマにしたホラー。 で、舞台は永田町駅で、まだ東京メトロじゃない頃らしい。 通勤の乗り継ぎ駅で永田町を必ず使うので、身近。 ああ、しかし半蔵門線で永田町へ、 という通勤経路を使っていたら、 この小説…

龍臥亭幻想

上・下 島田荘司 光文社カッパノベルス 島田荘司の本読了も久しぶりー。 これと姉妹作? になる『龍臥亭事件』以来ー。 しかしー、島田荘司はーこういう文章を書いていたっけ? 会話文が凄く読みにくいのですがー? ↑特に若い娘さんの会話がこんな感じの会話…

水の殺人者

折原一 講談社文庫 すぐに読了。たぶん発行当時にも読んだ事ある本だが 全く記憶無し。 「殺人リスト」に載せられた面々が、 全員エゴイスティックなためか、 殺されてもあまり同情されなさげな雰囲気。 折原一らしい、叙述叙述。

ふらんす物語

永井荷風 岩波文庫 エッセーというよりは、 小説仕立てや戯曲風味な内容が盛り込まれた、 いかにも憧れの国へ行った思いが書かれている。 確かにモーパッサンの影響が見られるね。 ところで、海外の不良? 日本人の描写があるから発禁なの? 風俗壊乱の理由…

死神とのインタヴュー

ノサック/著 神品芳夫/訳 岩波文庫 <収録作品> 『人間界についてのある生物の報告』『ドテーア』 『カサンドラ』『アパッショナータ』『死神とのインタヴュー』 『童話の本』『海から来た若者』『実費請求』 『クロンツ』『滅亡』『オルフェウスと……』 ハ…

誘拐

本田靖春 ちくま文庫 東京オリンピック前年の1963年に起こった誘拐事件、 「吉展ちゃん誘拐事件」のノンフィクション。 被害者と加害者の人権だとか考えさせられる。 ところで、この本に出てくる人物たち全てに (仮名)とされていないということは、 全て実…

ハトのおよめさん 第4巻

ハグキ 講談社 いきなり初読が4巻。 安野モヨ子のハトよめゴッコの謎が解けたよ。 表紙は可愛いのに中身の絵と話はエグいブラック系ギャク漫画だ。 結構好きかも。 一応過去話と関連したところもあるので、前の巻もそのうち探す予定 でもなぜハグキというペ…

母と子

武者小路実篤 新潮文庫 なんかお人好しばかり出てくる話だなあ。 とても武者小路実篤らしい内容。 戦後の話かと思いきや昭和初期の話だったとは 「モダンガール云々」部分でやっと気づいた。 主人公の奥さんの影が薄すぎるのが気になる。 皆の仲間に入れてや…

私は生まれる見知らぬ土地で

エィミ・タン/著 小沢瑞穂/訳 角川文庫 結構評価高いみたいだけれど、個人的には普通。 アメリカ生まれ育ちの中国系アメリカ人(主人公)と、 中国から移民してきた主人公の姉との違いは面白いけど、 途中からファンタジー(前世がどうたら系)になって驚き…