2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

NSA 上・下

アンドレアス・エシュバッハ/著 赤坂桃子/訳 ハヤカワ文庫SF もしコンピューターが20世紀初頭に発明されてインターネットや携帯電話、カラーテレビなど普及しナチスによって人々の生活が監視されているという歴史改変SF。よきディストピア小説。冒頭の方でコ…

殺意

ジム・トンプスン/著 田村義進/訳 文遊社 閉鎖的な田舎町にてあらゆる方向から憎まれている女性が殺されるまで。各章で語り手が変わるが割と信頼できない。最後の方の展開はトンプスンらしさ溢れている。

異形の愛

キャサリン・ダン/著 柳下毅一郎/訳 河出書房新社 カルト小説して有名なので気にはなっていた作品。巡業サーカスを営んでいる夫婦が意図的に奇形の子供たちを産み育てるとなんとも度し難い始まりであるが、その歪みが当たり前の生活になってしまう奇妙な家族…

サイバー・ショーグン・レボリューション

ピーター・トライアス/著 中原尚哉/訳 早川書房 シリーズ3作目、完結編。第二次世界大戦で敗退し、日本とナチスドイツに二分割されたアメリカが舞台のロボットもの。登場人物の姓名が日本人風だが漢字が一般的ではない方を割り当てているのはいつも気になっ…

幻の怪蛇 バチヘビ・シロべ

矢口高雄 ヤマケイ文庫 『幻の怪蛇 バチヘビ』は矢口高雄とアシスタントスタッフ、秋田の地元の人々などがバチヘビを捕らえようと奮闘する。バチヘビはツチノコみたいなものらしい。現代でいう、モキュメンタリー的内容。 『シロべ』はマタギ犬の数奇な運命…

虎を追う

櫛木理宇/著 光文社 30年前の殺人事件が冤罪ではないかという疑問から独自の捜査を始める元刑事、と割とある出だしであるが彼の孫とその友人が関わることで、SNSや動画サイトを駆使するところが現代的に。「虎」の正体がぎりぎりまだ判明せず、犯行がまた行…

ニッポン博物誌

矢口高雄 ヤマケイ文庫 昭和の動植物に関わる短編集。都会で飼われるペットの話もあるが、大部分は豊かな大自然を背景にした躍動感あるストーリーが中心。

大鎌殺人と収穫の秋

フォルカー・クルプフル、ミハイル・コブル/著 岡本朋子/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 クルフティンガー警部シリーズ2作目。南ドイツの田舎が舞台のユーモア警察もの?とユーモア部分は警部のキャラクターであって事件は不気味な連続見立て殺人事件が扱われて…

雪盲

ラグナル・ヨナソン/著 吉田薫/訳 小学館文庫 アイスランドの田舎町の劇場で有名作家が階段から転落死する。神学部中退という変わった経歴の警官アリ=ソウルのシリーズ1作目。

反社会品

久坂部羊/著 KADOKAWA 著者お得意の医療もの短編集。どの作品も不快な登場人物がでてくる。取り上げているテーマに対して皮肉的な物語が多めだった。

魔女遊戯

イルサ・シグルザルドッティル/著 戸田裕之/訳 集英社文庫 アイスランドミステリ。アイスランドの魔女狩りの歴史の関連人物名が難しい。アイスランドの人の姓が性別で異なるのもややこしい一因。最後が尻切れトンボ的でページが欠落しているかと思った。

僕の心のヤバイやつ 【特装版】 第8巻

桜井のりお 秋田書店 特装版は修学旅行のしおりつき。体育祭、修学旅行と行事多め。8巻目ラストで両思いに。市川頑張った!

作家の秘められた人生

ギヨーム・ミュッソ/著 吉田恒雄/訳 集英社文庫 世界的作家が断筆した謎とは。冒頭からは想像もつかない結末になっていてしかもラストで著者まで登場し不思議な構造になっている。謎解き要素も強め。

赫衣の闇

三津田信三/著 文藝春秋 物理波矢多(もとろいはやた)シリーズ3作目。本作は赫色。時系列的には1作目と2作目の間で東京近辺が舞台。迷路じみた闇市で暗躍する怪人の謎について依頼される。当時の闇市や関連する食糧事情などの風俗描写がしっかり書かれてい…

夜と少女

ギヨーム・ミュッソ/著 吉田恒雄/訳 集英社文庫 冒頭から、主人公が殺人犯と判明しているが物語の最初からは全く想像もつかない親から子へのとてつもない愛の物語。

閉じ込められた女

ラグナル・ヨナソン/著 吉田薫/訳 小学館文庫 フルダ三部作完結。物語は1980年代に逆行して、フルダの悲劇の原点へと到着する。アイスランドの冬の厳しさの描写が凄まじい。