2006-09-01から1ヶ月間の記事一覧

40歳をすぎても記憶力は伸ばせる

高田明和 講談社α新書 タイトル的には読む時期がまだ早すぎな気がしたが、 記憶の話としては、非情に易しくとても面白かった。 歳をとると脳細胞が減るといわれていたものだが、 現在は新しいものを覚えよう、ということを 続ける限りは減らないし、それどこ…

新聞錦絵の世界

高橋克彦 角川文庫 錦絵オールカラー。 まあ、下世話な感じが強いがこういったタイプの絵も好きだ。 「東京日々新聞」という幕を持っているのが なぜに天使? しかもあまり可愛らしくもない。 少し気になるのは、明治10年以前の人たちの 着物の着付ってここ…

日本の歴史をよみなおす(全)

網野善彦 ちくま学芸文庫 なんか懐かしい。1990年代後半に、続ではない方は読んだ。 自由闊達で、女性の地位も低くなくとかいった 日本中世の歴史観は今も網野説が主流なのかな? 網野歴史観というとやはり隆慶一郎だよなあ。

ある歴史の娘

犬養道子 中公文庫 五・一五事件~終戦までの、著者の少女時代の自伝物語。 なぜ、五・一五事件が出てくるのか? というのは、著者の名前からわかるとおり、 彼女の祖父である犬養毅がこの事件で殺害されたから。 「話せばわかる」のエピソードの説について…

神童 全3巻

さそうあきら 双葉文庫 画像は、アクションコミックス版です。そちらは全4巻。 小学生にもかかわらず、プロのピアニスト以上の実力をもつ 成瀬うた、という少女の天才ぶりが楽しかった。 性格が悪いというか、高飛車なところも何かいいよね、 というより、才…

甘粕大尉

角田房子 ちくま文庫 読みづらかったー。 甘粕正彦の謎の多い生涯だったためか、 いろいろと苦労して書いているのだろうけどね。 甘粕正彦の前半生は、帝国陸軍憲兵大尉で 関東大震災下に起きた大杉栄虐殺事件の犯人とされたこと。 その後の後半生は、満鉄の…

死刑執行人サンソン

安達正勝 集英社新書 タイトルどおり、こちらはフランスの 「ムッシュー・ド・パリ」と呼ばれた、 死刑執行人一族、四代目サンソンの伝記。 何故四代目がクローズアップされているかというと、 副題にあるとおり、フランス革命時に ルイ16世の首を(ギロチン…

浅草博徒一代

佐賀純一 新潮文庫 解説で、ボブ・ディランが この英訳バージョンを元に曲を作った(パクリ疑惑?) で一時期話題になっていたらしい。 そんなの知らなかったが、普通に明治生まれで、 ふとしたことからヤクザの道に入った男の問わず語りを 再現したノンフィ…

冒険者たち ガンバと十五匹の仲間

斎藤惇夫 講談社文庫 な、懐かしい……。 画像は岩波書店版です。講談社文庫版も同じ絵が表紙です。 このアニメ版も少し前に何話か観ていたので つい比較しちゃうけど、同じようで前々別ものと思った方がいい。 どっちも面白いけどさ。副題のとおり、仲間は ア…

大正美人伝

森まゆみ 文春文庫 これまたストレートなタイトルな。 「大正三美人」の一人、林きむ子の生涯を書いた本。 表紙見てのとおり、確かに美人。 「大正三美人」他は、九条武子と柳原百蓮で この二人は小説の題材になったりして現代でも 名前を残しているが、林き…

戦下のレシピ

斎藤美奈子 岩波アクティブ新書 戦時中の婦人雑誌に載っていたレシピが紹介されている。 カラー口絵で当時の再現料理が載ってるがすげえ。 うどんかん(うどんをまんま寒天で固めたもの)が特にまずそう……。 まあ、当時は今みたいに、食事のバリエーションが…

ヒストリエ 1巻~3巻

岩明均 講談社 『寄生獣』も再読したくなった。 アレクサンダー大王の書記官エウメネスの 生涯を描くらしい。3巻まで読んだけど、まだすごい前半ぽい。 エイメネスが知力体力すべてに優れいていて、 ピンチがある度に自己の力で解決していくところが愉快愉快…

あゝ野麦峠

山本茂実 角川文庫 この本を元にした映画を、中学校で観た記憶がある。 明治時代、製糸工場で働く女工たちの過酷な労働、 悲惨な生活、というのが書かれているのではないか、という 暗いイメージだったが、実際に読了してみて 確かに過酷な生活なのだが、そ…

江戸の少年

氏家幹人 平凡社ライブラリー タイトルだけだと 江戸時代の少年の生活を、暢気に分析したものかと思いきや まるっきり逆な、現代的な感覚では アウトロー的である世界が書かれている。