2010-07-01から1ヶ月間の記事一覧

それではさっそくBuonappetito!

ヤマザキマリ 講談社 イタリア家族2作目。 といっても家族の話は薄めで、 作者の食にまつわる過去話がメインかな。 話のオチに話にまつわるレシピがあり。

モーレツ! イタリア家族

ヤマザキマリ 講談社 イタリア家族シリーズ1作目。 イタリアオバちゃんたちが日本観光する所までは リアルタイムで読んでいたのを思い出した。 日本観光なのに、中国と思い込むイタリアオバちゃんてば……。 家族の写真も載っているのが貴重かも。

白痴群

車谷長吉/著 新潮社 <収録作品> 『白痴群』『狂』『功徳』 『愚か者』『武蔵丸』『一番寒い場所』 自分自身だけでなく他者までも悪意込めた 私小説であるが、文章構成の工夫が面白いなと思うた。

跳躍者の時空

フリッツ・ライバー/著 中村融/編 中村融、浅倉久志、深町眞理子/訳 河出書房新社 <収録作品> 『跳躍者の時空』『猫の創造性』『猫たちの揺りかご』 『キャット・ホテル』『三倍ぶち猫』 『『ハムレット』の四人の亡霊』『骨のダイスを転がそう』 『冬の蠅…

心にナイフをしのばせて

奥野修司/著 文藝春秋 昭和44年に起こった少年殺人事件後の 被害者家族の生活を取材したルポタージュ。 単行本が出版された時点では 犯人である少年Aは出所後有名私立大を卒業し 弁護士になっていた、というのが衝撃であろう。 (この本が出版後、弁護士廃業…

ハナシがうごく! 笑酔亭梅寿謎解噺4

田中啓文/著 集英社 <収録作品> 『二人癖』『仔猫』『兵庫船』 『皿屋敷』『猫の忠信』『鬼あざみ』 『牛の丸薬』『ひとり酒盛』 短篇集といっても、連作ものなので 飛ばしよみすると主人公の環境が変わってしまうので ちゃんと順序ずつ読まないと。 謎解…

虐殺器官

伊藤計劃/著 ハヤカワ文庫JA デビュー作。 911以降の近未来的戦記SFものといっていいのか。 『ハーモニー』よりこっちの方が好みだ。 罪と罰というか人の死に対する哲学的考え方などが。 著者が去年亡くなっているので新作が読めないのは残念。

食卓のない家 戦後ニッポンを読む

円地文子/著 佐高信/解説監修 読売新聞社 連合赤軍の山岳リンチ殺人事件やあさま山荘事件を 彷彿させる事件に加担し逮捕された青年の父親が主役。 事件が起こった後の遺された被害者家族の話は多いが、 一人の人間によって崩壊させられた加害者家族のその後…

東京伝説 溺れる街の怖い話

平山夢明/著 竹書房文庫 実話恐怖怪談集……ということだけど、 話の内容のダブリとか一部創作風な内容もあるのだけど。 霊よりも狂った人間の方が恐ろしいという見本集といっていいかも。

心の砕ける音

トマス・H・クック/著 村松潔/訳 文春文庫 1930年代のメイン州。 性格が異なるが仲のいい兄弟の前に謎めいた女が姿を現す。 それから後、女が消え弟の死体が残った。 兄は女を探し弟の死の真相をつかもうとするが。 クックの過去作品を読めば、構造は似たり…

デス・マーチャント/悪夢の日本連合赤軍

ジョゼフ・ローゼンバーガー/著 伊藤哲/訳 創元推理文庫 デス・マーチャント(死の商人)という ニックネームを持つ殺し屋が主人公のスパイアクション。 タイトルからわかるとおり日本が舞台。 ひたすら銃撃戦等続いて人が死にまくる スパイアクションは自分…

世界最後の日々

山本直樹 イースト・プレス 自選短篇集全三部作中のラスト本。 いやはやエロいわー、って エロがほとんどない『レッド』が特殊なんだよね。 おまけの父娘インタビューって、こっちの方が恥ずかしい気がする。 先に出ている二作は未読だったり。

忌中

車谷長吉/著 文藝春秋 <収録作品> 『古墳の話』『神の花嫁』『「鹽壷の匙」補遺』 『三笠山』『飾磨』『忌中』 どれもが「死」に関わる物語ばかり収録。 私小説、創作小説まぜこぜだがどれも良作。 ただし創作小説ものは後味がとても悪いものばかりだと思…

神への長い道

小松左京/著 角川文庫 <収録作品> 『宇宙鉱山』『飢えた宇宙』『宇宙に嫁ぐ』 『星殺し<スター・キラー>』『再会』『神への長い道』 途方もない未来の宇宙。 宇宙SFは読み難いな。 スケールの大きさについていくのがやっとだった。

狼・さそり・大地の牙

福井惇/著 文藝春秋 副題『「連続企業爆破」35年目の真実』 1974年8月30日東京丸の内で起こった三菱重工爆破事件を 当時取材していた産経新聞記者によるドキュメント。 警察、マスコミ側から見たテロリスト像が浮かび上がる。 新聞記者の執念や大変さはよく…

熾天使の夏

笠井潔/著 創元推理文庫 矢吹駆の罪と罰を書いたシリーズ第ゼロ作。 ↑と説明があるが、話はちゃんと繋がっているの? シリーズちゃんと読んでいないのでアレだが、 矢吹駆という名は偽名で元テロリストとは。 ミステリでは全くない矢吹駆の自己批判小説。 本…

オッド・トーマスの受難

ディーン・クーンツ/著 中原裕子/訳 ハヤカワ文庫NV シリーズ二作目。 1作目の方が受難度高いけど、こっちの方が展開が早いためか 読みやすかった。霊が出ても怖さが少なめ。

イタリア家族 風林火山

ヤマザキマリ ぶんか社 この本の前作にあたるのを雑誌で既に読んでいたけど、 話の濃さはこっちの方が高いぞ。 夫の実家の家族もそうだが、ヤマザキマリ本人の履歴も濃い。 14歳年下の夫だったのにびっくりだ。 案外デフォルメ絵でない『テルマエ・ロマエ』…

シャトゥーン ヒグマの森

増田俊成/著 宝島社 ヒグマと極寒の恐怖と闘うはめになった人たち。 登場人物揃った時点で、誰が生き残るかは予測できるので 恐怖はいくらか半減される。 やはり実話ベースの『羆嵐』の方が文章は地味なのに怖すぎ。

鹽壷の匙

車谷長吉/著 新潮社 <収録作品> 『なんまいだあ絵』『白桃』『愚か者』 『萬蔵の場合』『吃りの父が歌った軍歌』『鹽壷の匙』 画像は文庫版。 第6回三島由紀夫文学賞。芸術選奨文部大臣新人賞。 だけど、芥川賞は逃してしまっている。 受賞できなくて、作…