2024-03-01から1ヶ月間の記事一覧

所轄刑事・麻生龍太郎

柴田よしき/著 新潮社 麻生が登場する物語でまだ下町にある警察署で刑事となったばかりの頃の話。警察小説というより探偵推理小説風なのでやはり麻生は警察向いてないということか。

哀惜

アン・クリーヴス/著 高山真由美/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 特異なキリスト系宗派で育った刑事が主人公の警察小説。アルコール依存症の男性殺害事件が起こるが、そこからダウン症女性の誘拐などの事件も発生したりと一見慌ただしさがあるが意外にも物語自体…

シーセッド・ヒーセッド

柴田よしき/著 実業之日本社 花咲慎一郎シリーズ3作目。今回は連作短編集といったところか大まかに3作の物語がある。このシリーズはハードボイルドでもあるがユーモアもあるので読みやすい。

フォー・ユア・プレジャー

柴田よしき/著 講談社 花咲慎一郎シリーズ2作目。今回は複数の事件を並行して調査することに。そのうち一つは文字通り命懸け。山内練の悪魔的描写が特に際立っていて主人公よりも目立っている。

ガラスの顔

フランシス・ハーディング/著 児玉敦子/訳 東京創元社 本作では今までとは違って完全な異世界が舞台のファンタジー小説。かなり作り込まれた世界観に引き込まれる。限られた<面>という表情しかつくれない人たちに対し表情を自由に変えられ嘘がつけない少女…

悪い男

アーナルデュル・インドリダソン/著 柳沢由実子/訳 東京創元社 エーレンデュルシリーズの番外編。エーレンデュルの部下であるエリンボルクが主人公で普段触れられない彼女の家庭環境などがしっかり書かれている。タイトルは本作の殺人事件の被害者のことなの…

フォー・ディア・ライフ

柴田よしき/著 講談社 花咲慎一郎シリーズ1作目。 新宿・歌舞伎町にある無認可保育園の園長かつ探偵である花咲慎一郎のシリーズ1作目。RIKOシリーズと同じ世界なので脇役で同じ人物が登場する。主人公がお人好しで、赤ちゃんや小さい子どもが出ているためか…

月神の浅き夢

柴田よしき/著 KADOKAWA RIKOシリーズ3作目。連続猟奇殺人事件で、事件の真相がいかにも1990年代ぽさが。事件の鍵がサイト情報だったりするが描写がインターネット黎明期らしさがある。 事件とは別にもう登場しないかと思った麻生があっさり再登場。山内の過…

クリミナル・タウン

サム・マンソン/著 金井真弓/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 現代ではなくて1990年代の話。同級生がバイト中に殺害された後主人公の男子高校生が犯人探しをする話と思いきやなんだかよくわからない方向へと進んで戸惑いを感じた。

四日間家族

川瀬七緒/著 KADOKAWA SNSなどネットで個人情報をさらされて炎上する経緯が怖いし、この著者はゾッとする犯罪者を描くのが上手い。自殺志願者だった四人組が冒頭とラストで全く違う姿になって爽やかに。

嘘の木

フランシス・ハーディング/著 児玉敦子/訳 東京創元社 毎度違う時代を書くところが器用。本作ではダーウィンの『種の起源』が出版された後とのことなのでおそらく19世紀半ば。14歳のフェイスは、有名な博物学者の父が化石を捏造したというスキャンダルを避け…