2013-07-01から1ヶ月間の記事一覧

フロイトの函

デヴィッド・マドセン/著 池田真紀子/訳 角川書店 夢の夢のまた夢の……と 進めば進むほど混沌な気分になってくる話だった。

公開処刑板 鬼女まつり

堀内公太郎/著 宝島文庫 この話の前の作品とリンクしているらしいが 特に問題はなかった。 実際の話が元になっているようだが、現実よりも生温い感じを受けた。

未解決事件 オウム真理教秘録

NHKスペシャル取材班/編著 文藝春秋 TV放送版は観てなかった。 最近になって初めて出てきた資料や証言などが興味深かった。 で、今後の国家としてのテロへの対策はどうなっているのだろう?

わが悲しき娼婦たちの思い出

ガブリエル・ガルシア=マルケス/著 木村榮一/訳 新潮社 川端康成『眠りの美女』にインスパイアされた作品らしいが、 こっちの方がなんか明るいぞ。 90歳の老人が14歳の少女に本気で恋をするという設定だけど そんなに気持ち悪いシーンもないので割と受け入れ…

特捜部Q ―Pからのメッセージ―

ユッシ・エーズラ・オールスン/著 福原美穂子、吉田薫/訳 早川書房 シリーズ3作目。 このシリーズってデンマークの社会問題を 事件と絡ませているようだ。 今回は、新興宗教の家族を狙った誘拐殺人事件である。 特殊なコミュニティだと事件が起こった事さえ…

ビロウな話で恐縮です日記

三浦しをん/著 太田出版 うん、タイトル通り時々尾籠な話が出てくる日記。 腐女子的ネタも出るので、苦手な人はさけた方がよいと思う。 雑誌などの特集をみると編集者に好かれている人のようだが、 桜庭一樹の日記みたいにしょっちゅう編集者と絡む話は少な…

怪獣記

高野秀行 講談社文庫 続々文庫化しているためか、よく名前を聞くようになった。 UMAを求めてトルコまで行ってしまう行動がすごい。 こういう冒険ものだとわざとらしい表現を使うものがあるが 本書はそういうのは全くないので読みやすい。

真珠夫人

菊池寛/著 アートブック本の森 真珠婦人こと瑠璃子の、金で嫁いだ夫への 復讐はあっさり終わるので拍子抜け。 初恋の男性以外の男への憎悪のところは余計だよなあ。 で、本編内の文学話で『金色夜叉』は通俗的という話なっているが 本作も十分通俗的であった…

1Q84 BOOK 3

村上春樹/著 新潮社 完結編。 BOOK3では牛河の章が出るのが特徴。 天吾と青豆の章ではできない牛河視点が必要なためか。 その割にはあっさりと退場してしまうが。 やはりBOOK3まで読むと2で完結しててもよかったのではと いう思いが強くなる。

1Q84 BOOK 2

村上春樹/著 新潮社 特になんの謎も解決しなくても BOOK2で完結しても、村上春樹なら納得する。 天吾と青豆が出会いそうで出会わないオチでもよかったのでは。

うなぎ鬼

高田侑/著 新潮社 ミステリという意識では読まなくてもよいのでは。 むしろ都市伝説的な裏社会ものの怖い話として読めた。

教えてっ!真夢子おね~さん

田中圭一 サイゾー いつも通りお下劣漫画で本当安定感がある。 ただ本作は、連載当時のITや出版界などの 時事ネタ企画ものなので今読むと古いものもあり。 時の流れって早いなあ。

しろくまカフェ くるみ味!

ヒガ・アロハ 小学館 1年半くらいの新刊。タイトルどおりエゾリスが表紙だ。 本編というより番外編的なコーヒー蘊蓄漫画が冒頭だった。 シロクマくんの影が薄い感じが(ラストの話以外)した。

特捜部Q ―キジ殺し―

ユッシ・エーズラ・オールスン/著 吉田薫、福原美穂子/訳 早川書房 シリーズ2作目。犯人の頭のおかしい度は 1作目の方が強烈だが、こちらもなかなか。 しかし、なんかね。翻訳される話の傾向が偏っているのか 実際にそうなのかはわからないのだけど、北欧ミ…

軍靴のバルツァー 第5巻

中島三千恒 新潮社 戦況も佳境に入ってきた感じか。 いつ命が失われるか恐ろしい状況がよく描けている。

工場

小山田浩子/著 新潮社 <収録作品> 『工場』『ディスカス忌』『いこぼれのむし』 お仕事小説もはずだが、 読んでいくうちに空間がぐにゃっとなる感覚が。 会社組織的なことはリアルなのに不条理的で不安さが案外心地よかったり。

アンネ・フランクの記憶

小川洋子/著 角川書店 1995年に、著者がアンネ・フランクの軌跡を辿った記録。 『完全版 アンネの日記』が刊行されたときと 時期は重なるらしいがかなり地味な内容である。

帝一の國 第6巻

古屋兎丸 集英社 マイムマイムはもはや世界を救うレベル。 ていうか、氷室陣営が高校生の生徒会長選なのに実弾投入。 駒がなにされたんだ……。SQつくとはいえジャンプなのにね。 選挙戦でとうとう投票開始。予測もつかない投票の流れにハラハラさせられる。

1Q84 BOOK 1

村上春樹/著 新潮社 村上春樹の小説は8割くらい読んでいるが いつも出版直後ではなく、時間がたってから読んでいるな。 ということで『1Q84』。 まだ1冊目は物語の始まりといった感じ。 ここで唐突に終わっていても、村上春樹だと別に驚きもしないが。

特捜部Q ―檻の中の女―

ユッシ・エーズラ・オールスン/著 吉田奈保子/訳 早川書房 デンマークの警察ミステリ。 最近は探偵よりは警察ものの方が面白いと感じる。 未解決事件を手がける、たった2人の部署である特捜部Q。 一人は警官ですらなく、事務員で採用されたアサド。 この人物…

劇画漂流(上)(下)

辰巳ヨシヒロ 講談社漫画文庫 貸本出版が完全に衰退するところまで いってないのが惜しいが傑作。 劇画の祖と言われていた著者の源流が 手塚治虫の漫画だったというのも興味深い。