2011-03-01から1ヶ月間の記事一覧

少女はなぜ逃げなかったか

碓井真史/著 小学館文庫 新潟少女誘拐監禁事件を中心に その当時世間で騒がせた事件を題材にしている。 タイトルは扇情的なのだが、 内容はいたって地味な心理学もの。

だれが源氏物語絵巻を描いたのか

皆本二三江/著 草思社 国宝・源氏物語絵巻を描いた人物を推理。 といっても、最初から女性が描いたという 前提をもっての話である。 美術史なのだが、文章も平易なので気軽に読める。

対岸の彼女

角田光代/著 文藝春秋 直木賞受賞作。 学校生活に馴染めないまま大人になった女性たちのその後。 人付き合いが苦手でも、関わらずにいられない。 そんなモヤモヤ感がただよう話である。

WOMBS 第1、2巻

白井弓子 小学館 SF戦争もの。女性作家ならではの独特の設定を 活かした内容。 一読してすぐ理解できる気楽なものではないが それでもとても続きが気になる。 この時期に読むと、転送兵が本当にいたらと思ってしまうのであった。

残酷な王と悲しみの王妃

中野京子/著 集英社 なんというか、似たような名前ばかりで 家系図と肖像画を見ながらでないとわかり難い。

卵をめぐる祖父の戦争

デイヴィッド・ベニオフ/著 田口俊樹/訳 ハヤカワ・ミステリ 歴史エンタテイメントと裏表紙に書いてあるとおり、 ポケミスだけどミステリ寄りではないよ。 祖父から聞いた戦争話という形式だが、メタフィクションの傑作。 でも、ここで書かれた第二次大戦中…

小説・捨てていく話

松谷みよ子/著 筑摩書房 元夫の瀬川拓男との日々を書いた私小説。 wikipediaの松谷みよ子と瀬川拓男の項目も参考にすると 背景がわかりやすい。 後半に出てきた編集長は角川春樹と思われ。 また、著作のちいさいモモちゃんシリーズの暗さは 実生活を背景にし…

他人暮らし

谷川史子 集英社 <収録作品> 『他人暮らし』『秋雨』 表題作は連作3作品。クイーンズコミックスは 大人が主役。

吐息と稲妻

谷川史子 集英社 <収録作品> 『吐息と稲妻』『星空スイマー』『雪の女王』 『ニジメガネ』『春追い』 表題作がSFなのに少し驚いた。 RMCのシリーズは学生さんが主役だが、 相も変わらず初々しくて純な人物ばかりでいいね。

九月が永遠に続けば

沼田まほかる/著 新潮社 デビュー作。ホラーサスペンス大賞受賞作。 ホラーの系統としてはサイコ系なのこれ? 精神的に気持ち悪い描写が結構あるので要注意。 実際の猟奇事件を参考にしてそうな箇所が所々。 最初から最後まで気味悪い話であった。 外見が胡…

銃・病原菌・鉄(上)(下)

ジャレド・ダイアモンド/著 倉骨彰/訳 草思社 大変興味ある世界文明史であった。 知的好奇心を刺激する内容。 でも後半は集中して読めなかった……。

ロック母

角田光代/著 講談社 <収録作品> 『ゆうべの神様』『緑の鼠の糞』『爆竹夜』 『カノジョ』『ロック母』『父のボール』 『イリの結婚式』 純文学寄りの短篇と、旅エッセイだか小説だか不明の短篇が 収録されている。 表題作は川端康成賞受賞作だとか。

「狂い」の構造

春日武彦、平山夢明/著 扶桑社新書 対談集かつ新書なのであっさり読める。 「『面倒くさい』が『狂い』のはじまり」 という言葉は名言。 この本で出て来る狂いは犯罪事件に繋がる 狂気についてである。

神戸・元町“下山手ドレス”2nd

西村しのぶ 角川書店 前作はさすがに昔のネタわからないが、 2ndはここ10年の話なのでついていけるコミックエッセイ。 オールカラーでピンク多めで綺麗だなあ。 時間潰しにちまちま読むのにちょうどいい。

死の迷宮

フィリップ・K・ディック/著 サンリオSF文庫 いろんな宗教をぶち込みLSDでミックスで 造り上げた世界。 わーヤク中の脳内構造ってこうなっているんだなー という思いもあるが、ディックは上手く作品に反映させてる。 話のオチはSF映画や漫画で一時期よくあっ…

ミレニアム2 火と戯れる女 (上)(下)

スティーグ・ラーソン/著 ヘレンハルメ美穂、山田美明/訳 早川書房 ミレニアム2作目。 前回よりもスピードが早い。 現代の長靴下のピッピであるサランデルの出生の秘密の物語。 まあ、サランデル性格歪むよねというのは 納得できそうな内容であった。