2004-01-01から1年間の記事一覧

それいけズッコケ三人組

那須正幹/作 前川かずお/絵 ポプラ社 記念すべき第一作目は短編集。 三人組それぞれの性格がよくわかる内容。 後には丸一作分使うであろうネタを短編で使用してもったいないー。 一作目ではハチベエと安藤圭子と仲良いのが印象的。 未来報告では結婚してた…

写楽ホーム凸凹探偵団シリーズ

那須正幹/作 関修一/絵 ポプラ社文庫 タイトルは副題で、5冊分読了。 小学生三人組(男2女1)と写楽ホームという 老人ホームの老人二人で行く先々で起こる事件を解決する内容。 ズッコケにくらべればパソコンや携帯が普通に出てくる 21世紀な世界である。 …

花物語

なかにし礼 新潮文庫 吉屋信子の同タイトル小説も物悲しい雰囲気だったが、 なかにし礼のは幸福になる女性が一人もいないあたり、 もっと悲惨な内容。文章はさすがに上手。

トレンドの女王ミホ

全5巻 二ノ宮和子 講談社文庫 『のだめ』より勢いあるなあ。 今35歳前後の人が大学生だったバブル末期の話。 とにかく、当時のトレンド(らしい)ものを なりふりかまわずゲットするミホ。 中盤以降が人間技じゃない行動がパワーアップして笑える。

あやうしズッコケ探検隊

那須正幹/作 前川かずお/絵 ポプラ社 読んだ記憶があまりない……けど、 ラストの家へ帰るところだけぼんやりと覚えていた。 サバイバル生活が意外にも本格的なのがさすが那須先生。 アーサー・ランサムの「ツバメ号とアマゾン号」シリーズも そうだけど、外で…

響きと怒り

ウィリアム・フォークナー/著 高橋正雄/訳 講談社文庫 冒頭のつけたしの、登場人物紹介の小話の波乱万丈さが面白いので 本文を楽しみにしていたら、難解すぎで一週間くらいかかっての読了。 白痴のベンジャミン→自殺直前のクエンティン →ただ一人の正常人ジ…

ズッコケ○秘大作戦

那須 正幹/作 前川 かずお/絵 ポプラ社 スキー場で知り合った美少女が、 新学期に転校生としてやってくるという ベタな始まりが意外にも気に入ってる。 小学生以来だから、内容忘れているだろうと思っていたが ほとんどちゃんと覚えていた。やった! ちなみ…

ぼくらはズッコケ探偵団

那須正幹/作 前川かずお/絵 ポプラ社 一作目がなかったので二作目から読んでみた。 いまや、那須先生はいろいろなシリーズで 推理ものやっていらっしゃるが、 実は、この作品が初めての推理ものだったそうな。 そう思うと、全体の内容がすごく基本中の基本の…

赤ちゃんがいっぱい

青井夏海 創元推理文庫 死人は出ないほのぼのした雰囲気のミステリ小説。 結構先の展開が読みやすすぎなので、 長編よりも短編でかまわない 内容のような気がする。雰囲気は好きだけど。

ミカドの淑女

林真理子 新潮文庫 『平民新聞』にスキャンダラスな記事を書かれた 明治時代の女性 って誰だろうと、読んでみたら下田歌子だったとは、 と意外な感じがした。 下田歌子というと、歌塾の先生で、 その塾には樋口一葉も通っていた というのだけ知っていたのだ…

東京百話(人の巻)

種村季弘 編 ちくま文庫 昭和、それも昭和30年代以前の雰囲気の内容。 江戸から昭和を生きていた有名人、 無名人様々な人たちの話が100話。 かつて本郷にあった菊富士ホテルの話が ちゃんとあったのが嬉しかった。

二十歳の原点

高野悦子 新潮文庫 今、ネットでも日記などのテキスト系サイトは山程あるが、 1960年代に書かれた高野悦子の文章や詩は、 その中でも特に高いレベルの位置だろう。 ただし、1960年代の学生運動の時代のもののためか、 世間に対する闘争という意識というのが…

女文士

林真理子 新潮文庫 面白く読めた……のだが、 ここ数日気分が下がりっぱなしで 落ち込んでいる状態だったので 読んでいる過程がつらかった。 つらいのに、次どうなるのだろうかという不安感で 読みきったようなものだ。 眞杉静枝みたいな生涯は絶対送りたくな…

天皇の料理番

杉森久英 集英社(集英社文庫) 伝記ではなく伝記小説のため、 主人公はじめその他人物の名前が多少違う。 主人公はタイトルそのままで、 天皇のコック長だった人物の一生である。 主人公が竹を割ったような性格なので、 どんどん出世していくのは 読んでい…

リツ子・その死

檀一雄 新潮社(新潮文庫) 『リツ子・その愛』の続編。 リツ子と一雄の闘病記で、リツ子の葬式までがこの話。 良い人はとことん良い人な人ばかりでてくる。 対し、リツ子の母親や姉は、一雄との対抗する人物のためなのか、 実際そうなのか欲深い存在で書か…

リツ子・その愛

檀一雄 新潮社(新潮文庫) 檀一雄の最初の妻リツ子との戦中、戦後直後の話。 後半で、リツ子の病死が暗示される結末。 暗い結末を予測されるのになぜかキラキラしたイメージ。 子どもの太郎(『火宅の人』では一郎)の喋り口調がすごく可愛い。 この本と『…

アンネの伝記

メリッサ・ミラー/著 畔上司/訳 文藝春秋 『アンネの日記』は当然アンネ自身主観の内容を、 第三者の眼を通すことで補完するのが本書。 アンネは単なる良い子ではないわけで。 親戚の話や、日記でよく書かれていない 母親の別像がみえる点で興味深い。

小梅ちゃん

林静一 近代出版 今年はキティが30周年というのは有名だけど、 ロッテの小梅ちゃんも30周年、ということで本が出ていました。 副題は「初恋すとおりい」です。 いろいろな小梅ちゃん可愛い……。 小梅ちゃんは永遠の15歳なのに明治生まれって。 復刻版小梅ちゃ…

火宅の人

(上)(下) 檀一雄 新潮社(新潮文庫) 死の3カ月まえまで、20年間書き続けた小説。 主人公が小説家の桂一雄の次男の次郎の発病から死までの期間を書いたもので、 ほぼ私小説形式をとっている。実際には虚実部分もあるらしいけど、 この桂一雄の行動過多ぶ…

若い真珠

平岩弓枝 文藝春秋(文春文庫) 時代小説じゃなくて少女小説です。1964~66年「女学生の友」連載。 無邪気なお金持ちの少女(奈知子)と、貧乏なためひねくれた少女(久美)の物語。 奈知子の義理の兄(奈知子の兄の奥さんの弟)の次郎を一人占めにしたいた…

岡本綺堂 ちくま日本文学全集

筑摩書房 半七捕物帳 より お文の魂/冬の金魚/十五夜御用心/雪達磨/筆屋の娘 三浦老人昔話 より 桐畑の太夫/鎧櫃の血/人参/置いてけ掘 青蛙堂鬼談 より 利根の渡/猿の眼 戯曲 修禅寺物語/相馬の金さん この作者の本は時々思い出したかのように読む…

ウォーク in チャコールグレイ

干刈あがた 講談社(講談社文庫) 講談社文庫だから著者略歴がないよ。 「早世した」と裏表紙あらすじにあるから 既に亡くなっている人というのはわかる。 確か、角川書店だかの女流文学全集の中に収録されていたはずだから 今度チェックしてみよう。 内容は…

真実一路

山本有三 新潮文庫 対象年齢がわかりません。主な登場人物の行く末と、ひらがな多用の文章とのギャップが大きいです。 ■主な登場人物と彼らに関わる物語の流れはこんな感じ ・父 会計課長。喘息で途中で死亡。 ・母 父の勤務先の社長の娘。 父とは離婚してカ…