2009-12-01から1ヶ月間の記事一覧

ゆめはるか吉屋信子 (上)(下)

田辺聖子/著 朝日新聞社 昭和の大衆小説の女王ともいえる吉屋信子の生涯を描いた伝記小説。 著者が吉屋信子のファンということもあるためか、 好意的な内容である。 作家デビュー以前まではやや退屈だが、デビュー以降の 信子の活躍が目覚ましくなるにつれて…

賭博破戒録 カイジ 全13巻

福本伸行 講談社 カイジ第二部。 最初がいきなりタコ部屋送りだとか、メインの勝負がパチンコだとか 本作についての話の予備知識が全くなく予想もつかない展開ばかりだった。 カイジってギャンブル以外は本当にダメ人間だなあ。 パチンコについて全く知識も…

カイジ―賭博黙示録 全13巻

福本伸行 講談社 TVアニメと実写映画での内容は本作にあたる。 1巻のカイジのアゴがそれほどとんがってないのに笑った。 後半の絵柄はおなじみになってきているが。 いろいろテンション高いので話が矛盾化しそうな所は気にならなかった。 ネタバレ含みそうな…

諸怪志異(一)異界録

諸星大二郎 双葉文庫 <収録作品> 『犬土』『異界録』『妖鯉』 『幽山秘記』『鬼城』『小人怪』 『魔婦』『三呆誤計』『花仙境』 『毛家の怪』『連理樹』 何作かは他漫画家とのアンソロジー集でも掲載されたりしてるのが あって読了済みのものがあった。 表…

テルマエ・ロマエ 第1巻

ヤマザキマリ エンターブレイン 表紙もインパクト大だが、 よりよい風呂建設をいつも考えてる古代ローマの建築技師ルシウスが、 何故か現代日本にタイムスリップするという設定も凄い。 ルシウスの目を通して日本の風呂が新鮮に見える! ルシウスも周囲の人も…

オッド・トーマスの霊感

ディーン・クーンツ/著 中原裕子/訳 ハヤカワ文庫NV シリーズものだそうな。 オッド・トーマスは霊能力がある二十歳のコック。 でも、能力のことはわずかな人にしか教えていない。 悪霊も見えることで、犯罪を発見したり未然に防いだりできる。 本作での事件…

二人がここにいる不思議

レイ・ブラッドベリ/著 伊藤典夫/訳 新潮文庫 <収録作品> 『生涯に一度の夜』『トインビー・コンベクター』『トラップドア』 『オリエント急行、北へ』『十月の西』『最後のサーカス』 『ローレル・アンド・ハーディ恋愛騒動』『二人がここにいる不思議』 …

きたぐにの動物たち

本多勝一/著 集英社文庫 40年以上前の北海道動物記。 厳密にいうと昆虫や魚類もいたりするが、 北海道に生息していいる(もしくはしていた)生物を 写真(これまた昔らしい)つきで紹介しているのは親切だ。 エゾオオカミ等絶滅してしまった動物もあり。 で…

クリムゾンの迷宮

貴志祐介/著 角川文庫 ゼロサムゲーム。誰が最後まで生き残るのか? というサバイバルホラー。 主人公がリストラサラリーマンという設定は 現代だと更にリアルだわ。 グールが人工的に造り出されたの怖すぎ。 主催者の正体が最後まで謎なのは気にせずに読む…

社交ダンスが終った夜に

レイ・ブラッドベリ/著 伊藤典夫/訳 新潮文庫 <収録作品> 『はじまりの日』『心移し』『埋め合わせ』 『社交ダンスが終った夜に』『墓碑銘』『頭をよせて』 『ドラゴン真夜中に踊る』『19番』『けだもの』 『秋日の午後』『何もない土地には動く場所がある…

アオイホノオ 第3巻

島本和彦 小学館 焔燃、小学館に漫画持ち込みに行く所から 夏休みの終わりまでの話まで。 相変わらず焔燃が上から目線ですな。 今回は特にサンデーというか小学館に対しての 上から目線態度が凄い、と同時にそんな所が笑えて仕様がない。 着ぐるみネタも、実…

動物農場 おとぎばなし

ジョージ・オーウェル/著 川端康雄/訳 岩波文庫 今の所最新バージョン訳本らしい。 サブタイトルの「おとぎばなし」らしい文体で翻訳してる所が いいよね。 理想的動物のための動物農場が 一匹の独裁豚によっておかしくなっていく ディストピア(ユートビア…

赤い星

高野史緒/著 早川書房 架空歴史ものでサイバーパンクSFものか? 帝政ロシアの属国扱いになっている江戸幕府。 でもネット技術のみ発達しているって設定時代が謎。 未来のようで過去のような不思議な世界に漂える。 ギブソンみたく複雑じゃないので読みやすい…

TOKYO YEAR ZERO

デイヴィッド・ピース/著 酒井武志/訳 文藝春秋 イギリス人が、小平義雄事件をベースに 日本の占領時代の暗部を書こうとしている意欲は買う。 また、ノワール小説ということで期待したが 内容がエルロイ、トンプスンの劣化版じゃないの? 「信頼できない語り…

白い牙

ジャック・ロンドン/著 白石佑光/訳 新潮文庫 こちらがジャック・ロンドン代表作。 デビュー作の『野生の呼び声』とは逆バージョンだ。 孤独な野生のオオカミ犬が、人間の愛に触れて 人間と共に生きて行くようになる過程が感動的であった。 気になったという…

フラナリー・オコナー全短篇 下

フラナリー・オコナー/著 横山貞子/訳 ちくま文庫 <収録作品> 短篇集「すべて上昇するものは一点に集まる」 『すべて上昇するものは一点に集まる』『グリーンリーフ』『森の景色』 『長引く悪寒』『家庭のやすらぎ』『障害者優先』 『啓示』『パーカーの背…