2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧

唇を閉ざせ〈上〉〈下〉

ハーラン・コーベン/著 佐藤耕士/訳 講談社文庫 死んだはずの妻からEメールが届いたことをきっかけに FBIや謎の組織に追われる主人公。 スピーディーで勢いある流れなので気にせず読めるが、 展開に無理があるところが所々。 ※ネタバレ含む 主人公が事件に巻…

うらんぼんの夜

川瀬七緒/著 朝日新聞出版 閉鎖的村ホラーのようで事件の結末はホラーでないミステリものだが、 ホラー的結末もあるというややこしい話。 主人公格の女子高生たちがなんのかんの逞しい。 村の年寄りが村の因襲にしがみついて 東京から来た家族を迫害している…

ヨハネスブルグの天使たち

宮内悠介/著 早川書房 近未来、「歌姫」と呼ばれる日本製のDX9という 美少女ロボットを軸にして世界各国を舞台にした連作短編集。 著者がニューヨーク育ちだったためか 9・11事件に大きな影響を受けているようだ。

西遊妖猿伝 西域篇 火焔山の章 第4巻

諸星大二郎 講談社 牛魔王の話は一旦終わったのか そうでないのかがよくわからないまま続く。 とはいえ火焔山の話は続きそうな気がする。 絵が荒れていて子どもキャラの区別が つきづらいのが気になる。

蜂の巣にキス

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 人気作家が少年時代に遭遇した 未解決殺人事件を追う話。 作家のファンの女性のヤバさがどんどん明らかになったり 周囲の人々が殺されたりする。 キャロルの過去作品から、どんなバッドエンドになるかと …

もう、聞こえない

誉田哲也/著 幻冬舎 この人の作品は、しばらく話が進まないと なんのジャンルなのか予測しづらい。 導入は警察小説風(なにしろ、時間所轄部署に 姫川シリーズの菊田の妻である梓がいるし)なのだが、 話が進むにつれて幽霊も絡むがコミカルな ミステリもの…

ブスの本懐

カレー沢薫/著 太田出版 著者自身の自虐も含み、小気味よいツッコミを入れながら 「ブス」について考察しているからOKな 中身に仕上がっている? お題決めている担当はひどいけど。 軽めで一気に読めそうかなと思ったのだが、 エッセーの内容よりも本書で使…

森から来た少年

ハーラン・コーベン/著 田口俊樹/訳 小学館文庫 他作品でも名脇役で光る 有能おばあちゃん弁護士のヘスターがメインで登場。 彼女と主役を張るのは、幼少時森で一人生活していた ワイルドという男性。物語はテンポ良く進む。 評判よければシリーズ化しそうな…

千日のマリア

小池真理子/著 講談社 <収録作品> 『過ぎし者の標』『つづれ織り』『落花生を食べる女』 『修羅のあとさき』『常夜』『テンと月』 『千日のマリア』『凪の光』 男女の物語だけど恋愛小説と いいきれない短編集。

沈黙のあと

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 愛する女性と息子の正体を知りつつ 再婚する主人公。 幸せな家庭をつくるが、 息子が成長し自分の正体を知った時点から ラストまでじわじわ恐怖が募っていく。 主人公が利己的なためか、 息子がすごく可哀…

犬博物館の外で

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 ジョナサン・キャロルの作品世界は ほとんど同じ世界なのを認識させられる作品。 別作品では脇役だった、 天才建築家のハリー・ラドクリフが主人公。 性格悪いといいつつもおそらく人間的魅力あるためか …

派手な砂漠と地味な宮殿

岩井志麻子/著 祥伝社 同じ年だが、全てが正反対の アラフォー女性二人の奇妙な友情物語。 正反対だけど、二人とも内面がパワフルで 勢いがあるので友情は続いてほしかったが 最後に決裂してしまい残念。

僕の心のヤバイやつ 第7巻

桜井のりお 秋田書店 アニメ化決定だが、どこまでやるのだろう? ホワイトデーのWデート、お泊まり会など ビッグイベントをこなしているが これでまだ付き合ってない二人とは。

我らが影の声

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 主人公がウィーンで知り合った ポールとインディア夫妻。 ポールが死亡した後にホラー展開があるが それだけで終わらないというか、 ラストが唐突すぎでびっくりする。

炎の眠り

ジョナサン・キャロル/著 浅羽莢子/訳 創元推理文庫 キャロルの作品は古いためか入手困難。 本作は三部作の二作目らしいので 前後がどういう話かは気になる。 一応本作のみでもひとつの結論が出て完結はしているが。 本作はグリム童話と輪廻転生が混じったダ…

異形のものたち

小池真理子/著 KADOKAWA <収録作品> 『面』『森の奥の家』『日影歯科医院』 『ゾフィーの手袋』『山荘奇譚』『緋色の窓』 ゾッとする恐怖感というよりは 物悲しい感覚がするホラー短編集。