2023-02-01から1ヶ月間の記事一覧

犯罪乱歩幻想

三津田信三/著 KADOKAWA <収録作品>『屋根裏の同居者』『赤過ぎる部屋』『G坂の殺人事件』『夢遊病者の手』『魔鏡と旅する男』『骸骨坊主の話』『影が来る』 乱歩作品をモチーフにした短編集。タイトルだけ見るとパロディなのかと思わせるが作品は著者ら…

百鬼夜行抄 第20巻

今市子 朝日コミック文庫 しばらく引っ張っている、祖父の妹の一族のエピソードがまだ続いている。時系列もややバラバラで過去作も前後しておそらくは補完的内容なのだろう。長男の体調が落ち着かないのでまだ続きそうなのだよなあ。

悪童たち 上・下

紫金陳/著 稲村文吾/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 冒頭の時点から闇深いという印象を受けたが、最後の最後まで闇深かった。完全犯罪を成し遂げようとした殺人犯の犯行目撃した子どもたちが殺人犯を脅迫するという計画。途中子どもたち自身まで殺人し出す展開だ…

ファイナル・ツイスト

ジェフリー・ディーヴァー/著 池田真紀子/訳 文藝春秋 コルター・ショウ シリーズ3作目でファーストシーズン完結作。リンカー・ライムとは対照的に徹底的にアウトドア&アクションで活躍する。本作では、最強の相棒と組んで父の死に関わる敵と直接対決する。

ブート・バザールの少年探偵

ディーパ・アーナパーラ/著 坂本あおい/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 インドのスラム街で連続して子どもや女性が失踪する。地元の少年たちが事件解決しようと奮闘する。たぶん現代のリアルなインドの情勢が書かれているのだろうが、結末の描写で失踪した子ども…

ヴァイオリン職人と消えた北欧楽器

ポール・アダム/著 青木悦子/訳 創元推理文庫 イタリアのヴァイオリン職人シリーズ3作目。日本オリジナル作品。本作では殺害された教え子の謎を追ってノルウェーへ赴く。ノルウェーの物価高に嘆くところが現実的。ミステリ的には謎解き要素が薄い作品だが、…

魔邸

三津田信三/著 KADOKAWA とある田舎の別荘で起こる怪異。怪異を2回経験している少年が主人公。森で起こる神隠しの怪異ももあるが、一応「家」ホラーでいいのか?

ホテル・ニューハンプシャー〈上〉〈下〉

ジョン・アーヴィング/著 中野圭二/訳 新潮文庫 お伽話のような家族の壮大な物語。最終的に家族の半数が死んでしまう。喜劇的なことよりも悲劇的な状況の方が多いのだがそれが淡々とした語りとユーモアで進むのが不思議な感じ。

潮が舞い子が舞い 第9巻

阿部共実 秋田書店 もう9巻、早いような。後輩が出てきて、登場人物がどんどん増加してきていて実は誰? となってきている状態。

ポーの一族 青のパンドラ 第1巻

萩尾望都 小学館 時代は2016年へと戻り、消滅しかかっているアランを復活させるための物語が本格的に始まる。同時に、ポーの一族の誕生と歴史も解明しつつある。ポー大老がなんだが人間臭くなっているためか神秘性が薄れているような。

ゴジラ S.P

円城塔/著 集英社 同タイトルのアニメの小説。とはいえアニメそのままのノベライズではない多重視点な物語。謎はさらに増えている部分もあるが解明される謎もあり。円城塔作品としてはかなり読みやすい。

魔女の館

シャーロット・アームストロング著 近藤麻里子/訳 創元推理文庫 タイトルだけだとホラーっぽいがこちらもサスペンスもの。魔女の館に監禁された男性と、突如行方知れずになった彼の妻が奮闘する。双子の存在が不気味だった。

風船を売る男

シャーロット・アームストロング著 近藤麻里子/訳 創元推理文庫 子どもの親権を争う裁判の前までの女性へ襲いかかる夫側親族からの数々の苦難。一時的に滞在する下宿屋に住む三人の老婆のキャラクターが際立つ。タイトルだと風船売りが不穏なイメージ風だが…

嵐の地平

C・J・ボックス/著 野口百合子/訳 創元推理文庫 アメリカ猟区管理官のシリーズもの。15作目らしいが初読。主人公家族や親友の鷹匠が生命の危機に追いやられるピンチ回。後半の対決で過剰防衛的に敵側を殺害してしまっているが、物語的に問題なさそうな感じ…