2014-01-01から1ヶ月間の記事一覧
ヨースタイン・ゴルデル/著 猪苗代英徳/訳 日本放送出版協会 『ソフィーの世界』の著者の作品。懐かしいな。 アイデアが際限湧き出て、 その内容を作家に提供している男の物語。 物語の中に物語があるという趣向で面白いのに、 男の人生自体の物語が先が読め…
湊かなえ/著 双葉社 あらすじは知っていたが、 女教師の教室での話だけではなく 他の視点からも語られているとは。 語り手皆自分勝手なので誰一人共感できない、 というところがキモだろうか。
中野京子/著 文藝春秋 知っている絵が出ていて嬉しい。 ギリシャ神話をテーマにした作品に隠れたテーマに触れていて この手の本は楽しい。
水村美苗/著 中央公論新社 この話が理解できない人は 幸せな家庭で育ってきたと思う。 いびつな母子関係にとてもリアルな介護生活が書かれている。 老人ホーム、葬儀などにかかる費用も生々しい。 母が死去したあとの話は夢物語ぽい展開だったが。
フィリップ・バラン/著 高橋利絵子/訳 早川書房 フランスらしい奇妙な物語だった。 大企業の社長と彼に雇われた「試食係」が 話が進むにつれて共依存度が高まってむちゃぶりをしていく様がホラー。 ホラーだけど愛の話でもあるよね。
佐藤亜有子/著 河出書房新社 <収録作品> 『ママン愛人』『死の花嫁』『蜘蛛』 2013年に急逝した著者の遺作集。 いずれも最も大切な身内を亡くした女性の喪失感と 死を予感させる話である。 心弱っているときに読むと気持ちが引きずられそうで危険。
ケイト・アトキンソン/著 小野寺健/著 新潮社 妊娠した瞬間から胎児が語りだす、という導入から始まる壮大な女性家族史。 胎児が誕生後のルビーの人生がメインだが、脚注としてルビーの母、祖母、曾祖母 その他周辺の一族のエピソードがてんこ盛りで濃ゆかっ…
三浦しをん/著 新潮社 様々な専門職の女性のインタビュー集。 質問のツボがなかなかよいので読みやすかった。 中身の写真がカラーならさらに良かったと思う。
樫木祐人 KADOKWA クセはあるが絵が綺麗で絵本ぽい世界の漫画。 コロボックル好きにはたまらないな。 性別がわかりづらいのが気になったが、 回が進むごとに話も上手になっている。 食べ物が美味しそうなのも良い。 ぶどうパンとクリームチーズのサンドイッ…
岡部閏 小学館 ミュシャ風表紙かつ印刷も工夫されて綺麗。 1巻から並べると絵の上達ぶりがよくわかる。 最終決戦ぽい流れになってきた。 Webでもだが文鳥ちゃんの正体のところが泣ける。
月光条例最強コンビが復活!! アクションシーンが続くと動きが良い。 ただ後付けなのか? という突如でる話がどんどん出てくるのに戸惑う。 30巻くらいまでにきれいに完結して欲しい。
ベン・ロペス/著 土屋晃、近藤隆文/訳 柏書房 装丁が冴えない感じだったので、あまり期待してなかったが 予想外に面白かった。 南米など治安の悪い地域では、身代金目的の誘拐やそれに対する保険が ビジネスとして成り立っているとは。 治安のいい日本では想…
加藤幸子/著 新潮社 日本の「家」社会の物語。 純粋なフィクションではなく、著者の家の話がモデルになっているらしい。 前半は祖母視点の話で後半は孫娘視点の話。 家系の話だが、なぜだか久男叔父に焦点を当てている。
前巻の双子の話がうるさ過ぎて食傷ぎみだったが、 アミルの話に戻って落ち着いた。 前半はほのぼのしているのに対して、 後半のシリアスな展開と落差が凄い。 締めの婆様、相変わらずカッコ良かった。 (帯であらすじ出しているがいいのだろうかね?)
巴亮介 講談社 猟奇連続殺人犯と刑事の対決。 下手に話を長引かせず、展開が早くてよかった。 あと1、2巻で完結するのでは。 2巻のラストで食べさせられてたのって……。
大木豊成 /著 明日香出版社 タイトル通り、当たり前なことだけどなかなかできないことばかり書かれている。 ルールは各2ページでまとめられてわかりやすい。 内容を素直に受け止めるか否かでその後何か変わるかもしれない。
木村俊介/著 文藝春秋 32人分のインタビュー集。 極力インタビュアーが出ないようにしているので 本人から直接話を聞いているようなように読めて良かった。 一芸秀でている人は只者じゃない。
小田雅久仁/著 新潮社 『本にだって雄と雌があります』が面白かったので、デビュー作である本書を読んでみた。 『本にだって~』が明なら本書は暗である。 現実だか妄想の境目があいまいな部分がファンタジーにあたるのか? 話は全然予想つかなかった。 以下…
津村記久子/著 講談社 <収録作品> 『カソウスキの行方』 『Everyday I Write A Book』 『花婿のハムラビ法典』 淡々とした文章だが言葉の選び方がユニークで面白い。 ただ、他作品集に比べ 今回収録作品は恋愛要素があるためか若干生々しかった。
今市子 朝日コミック文庫 意外にもキリのいい巻であった。 単行本版の書き下ろしおまけ漫画もまとめて収録されてたし。 複雑な話は少なめだったのも良かった。
唐沢なをき KADOKAWA おおう、笑えるけど黒過ぎて引く部分もあった。 おそらく自分自身もネタにしている 「こども極道」全然容赦なかった。
折原一/著 講談社 実在の事件「てるくはのる事件」を参考にしているが、 その事件の謎に関する話ではない。 叙述トリックものだというのは読み始めですぐわかる。 そうふまえて読めばどんでん返しは予定調和だ。
藤野可織/著 講談社 <収録作品> 『おはなしして子ちゃん』『ピエタとトランジ』『アイデンティティ』 『今日の心霊』『美人は気合い』『エイプリル・フール』 『逃げろ!』『ホームパーティーはこれから』『ハイパーリアリズム点描画派の挑戦』 『ある遅読…
萩尾望都 小学館文庫 文庫版は物語の時間軸順ではなかったので発表順だよね。 とびとびには読んでいたが通して読んだのは初めてだ。 繊細で耽美で哀しい話だが傑作。ちゃんと伏線回収話もあって素晴らしい。
松田青子/著 河出書房新社 <収録作品> 『スタッキング可能』『ウォータープルーフ噓ばっかり!』『マーガレットは植える』 『ウォータープルーフ噓ばっかり!』『もうすぐ結婚する女』『ウォータープルーフ噓ばっかりじゃない! 』 テンポある文章だが、女性…