2010-08-01から1ヶ月間の記事一覧

蜘蛛の巣のなかへ

トマス・H・クック/著 村松潔/訳 文春文庫 余命幾ばくのない 父親の意外な過去と秘密が明かされることによって、 仲の良くなかった父子の心が歩み寄る。 家族の複雑な問題がこれでもかと詰め込まれている 暗い話であるが、それでもクックの作品としては明る…

大奥 第6巻

よしながふみ 白泉社 綱吉編が終了。まさかのオチに衝撃を受ける。 家宣編。 病弱で短命だったせいでボロが出なかったかもだけど いい人すぎ、でも老けすぎじゃないだろうか。 というよりも、1巻でちょろっと出ていたときとずいぶん印象変わりすぎ。 7巻では…

スペースプローブ

機本伸司/著 早川書房 ラノベぽい表紙はどうか……と思ったら文庫版表紙の方がすごい。 近未来日本が舞台。 宇宙飛行士に選ばれたメンバーとサポートメンバーが 月面着陸というミッションと別の 裏ミッションについて夜な夜なカラオケボックスで相談するが……。…

深沢七郎 ちくま日本文学全集

深沢七郎/著 筑摩書房 <収録作品> 『日本風ポルカ』『シナ風ポルカ』『落語風ポルカ』 『東京のプリンスたち』 『三つのエチュード』より 「南京小僧」「魔法使いのスケルツオ」 『揺れる家』 『庶民列伝』より 「おくま嘘歌」「安芸のやぐも唄」「べえべ…

月光条例 第10巻

藤田和日郎 小学館 桃太郎編完結、アラジン編開始の 間の短篇がいいかも。 花屋さんまでアラジンの世界へ行ってしまったが 攻撃キャラでないのが増えて大丈夫なのかな?

阿呆者

車谷長吉/著 新書館 文学談集。 現代日本批判ものみたいなアオリ文を見かけたが、 いつもの車谷長吉節だよなあ。

創世の島

バーナード・ベケット/著 小野田和子/訳 早川書房 四時間の口頭試験の中にて 21世紀末の世界大戦&疫病後に唯一残った <共和国>と呼ばれる島の歴史が語られる。 主人公の少女が選択したアダム。真の歴史とはなにか? という謎がラストでひっくり返される。 …

高慢と偏見とゾンビ

ジェイン・オースティン、セス・グレアム=スミス/著 安原和見/訳 二見文庫 良い意味でくだらない本。 シュールなイラストも更に馬鹿馬鹿しさに輪をかけてるよ。 内容はオースティンの『高慢と偏見』にほぼ忠実。 なのだが、ただ違う事はゾンビが英国中にはび…

贋世捨人

車谷長吉/著 新潮社 私小説。大学卒業してからの流転生活を書いたもの。 話の展開は何度も別の作品で書いているので 容易に予測がつくのにもかかわらず、飽きないのである。

四国八十八ヶ所感情巡礼

車谷長吉/著 文藝春秋 全く美化されてない四国八十八ヶ所巡礼日記。 自動車、バスも使わない徒歩のみの巡礼への配慮が少ないらしい ということが具体的に書かれている。 (道が車優先で歩きづらかったり、 道の所々にトイレがほとんどなく喫茶店等店舗に頼ら…

親を殺した子供たち

エリオット・レイトン/著 木村博江/訳 草思社 子どもによる家族殺人が起こる背景を探る研究書。 その大半が、中流家庭ばかり。 どちらかもしくは両方の親が独裁的で 子どもを徹底的に肉体もしくは精神を痛めつけている。 いずれも将来的に殺人は起こると、 …

闇に問いかける男

トマス・H・クック/著 村松潔/訳 文春文庫 少女が公園で殺害された。 容疑者は勾留したが、物的証拠が発見されないため 釈放することに。それまでの時間が残り11時間……。 それまでに真相は明らかになるのか? と、タイムリミット・サスペンスなので 時間が気…

ヒューマンエラーを防ぐ ミスはなくなるか

中田亨/著 化学同人 仕事本。仕事本は一行ずつ読むので時間かかる。 ヒューマンエラーは決してなくならないだろうが、 少しでもミスを減らす事例や例題が本書で出ているので 実際の仕事へ応用するためのヒントになりそう。 ただし、理論的な内容が多めなので…

諸怪志異 第2巻

諸星大二郎 双葉文庫 <収録作品> 『壷中天』『盗娘子』『山都』 『邪仙』『巫蠱』『眼光娘娘』 『狗屠王』『封禅』『篭中児』 『三山図』『天開眼』 五行先生ものと昔の中国舞台の怪奇ものが収録。 怪異話が古代中国の説話風なのがいいよね。

エア

ジェフ・ライマン/著 吉沢嘉道、三角和代/訳 早川書房 「完璧な小説」かなあ? 2020年、山岳国家カルジスタンのキズルダー村の ファッション・エキスパートである中国系女性 チュン・メイが主役。 「エア」という頭にネットをもつみたいな 実験によってメイ…