2021-10-01から1ヶ月間の記事一覧

帝国という名の記憶 (上)(下)

アーカディ・マーティーン/著 内田昌之/訳 ハヤカワ文庫 SF 架空の宇宙帝国の文化の設定などが 大変凝っている。 主人公であるルスエル国大使のマヒートが結構行動的で 話もテンポよく進む。

仏陀の鏡への道

ドン・ウィンズロウ/著 東江一紀/訳 創元推理文庫 シリーズ二作目。 一作目は出版当時すぐ読んだので 続きを読むのは25年以上ぶり。 主人公のニール自身があまり活躍してなくて 周囲に翻弄されすぎな2作目だった。 そうそう舞台は1970年代だったっけ。

不死鳥少年 アンディ・タケシの東京大空襲

石田衣良/著 毎日新聞出版 昭和20年3月10日の東京大空襲の 描写が壮絶すぎて、助かった人たちが 本当に運が良かったとしか思えない。 話は日本とアメリカの二重国籍をもつ少年が主人公だが なぜか死に戻りする能力がある設定で 家族を助けるストーリーになっ…

ナチス狩り

ハワード・ブラム/著 大久保寛/訳 新潮文庫 タイトルと中身がちょっと違う気がする ノンフィクションもの。 第二次世界大戦時にイギリス軍として参加していた ユダヤ旅団(パレスチナ在住のユダヤ人が所属)の記録。 戦時中部分は活躍少なく、むしろ戦後にな…

探偵は女手ひとつ

深町秋生/著 光文社 山形が舞台で当たり前だけど 山形弁バリバリな連作短編集。 タイトルどおり、元警察官で探偵業をしている シングルマザーが主人公。 今まで読んだ深町作品に比べると すごくハートウォーミングな内容であった。 暴力シーンは結構あるのだ…

娘を呑んだ道

スティーナ・ジャクソン/著 田口俊樹/訳 小学館文庫 スウェーデンミステリはストックホルムより 南が舞台の話が多い感じだが、 本作では北部が舞台。 自然描写が美しいが、登場人物たちは不穏な人物が多い。

子守唄

カーリン・イェルハルドセン/著 木村由利子/訳 創元推理文庫 ショーベリ警視のシリーズ3作目。 当初シリーズ構想が三部作だったらしいので 今まであった伏線めいたものは回収されている。 結構衝撃的な結末を迎えている。 なおシリーズは8作らしいが日本での…

苦悩する男 (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 ヴァランダーシリーズ最終作。 ヴァランダーも60歳になり引退を考える年齢に。 警察署のメンバーが2人以外総入れ替えしていたり、 孫娘が誕生、身近な人の死など 事件の話は別としても総決算的な内容にな…

パレートの誤算

柚月裕子/著 祥伝社 市役所のケースワーカーが主役のミステリ。 主人公が臨時採用で現場へ出るケースワーカー職って 結構ハードな設定ではないかと思った。 話はテンポが良く地についた内容。 でもこの作者なので暴力容赦ない。

オムニバス

誉田哲也/著 光文社 姫川玲子シリーズばかり10編の短編集。 玲子自身の視点の物語ばかりではなく 姫川班の普段は目立たないメンバーから見た 玲子像など面白い。 短編の最終話でサプライズ。 次作? で登場予定の人物が他作品の主人公とは。 誉田ってやはり…

水溜まりに浮かぶ島 第4巻

三部けい 講談社 入れ替わりに妹が気づいた。 他の人たちも薄々疑ってきている。 そしてタイトルコールも突然きたが 意外にもまだまだ続きそう。

赤ん坊は川を流れる

エルスベツ・イーホルム/著 木村由利子/訳 創元推理文庫 デンマークの女性記者が主人公の シリーズ1作目。 女性の日常生活に絡めたミステリもので こういうのはフェミクリミというジャンルものになるらしい。 でも本作の日常生活が結構 ドロドロした複雑さが…