2011-02-01から1ヶ月間の記事一覧

レッド 5巻

山本直樹 小学館 いよいよ6巻から地獄巡りの開始なのか? と予感される内容。 死亡ナンバーズも作中で全員登場したし、 薬師さんの顔芸や安達の発言等がもう死亡フラグビシバシだ。 いろいろツッコミ満載であったが、 最もなのは巻末の架空対談なるものだっ…

魂萌え!

桐野夏生/著 毎日新聞社 58歳の世間知らずな専業主婦が 夫の死によって怒濤の体験をする一種の成長物語。 どうしても、子ども世代からの目線で読んでしまうので 共感よりも戸惑いを感じる内容であった。

三面記事小説

角田光代/著 文藝春秋 実際に起こった事件の新聞記事から イマジネーション(というか妄想?)で 小説を書いた、という企画ものぽい内容。 内容は全くフィクションとはいえ、 現実の事件に関わった人が読むとひどく複雑だろうなあ。 後味悪さも含めやや悪趣…

人間以上

シオドア・スタージョン/著 矢野徹/訳 早川書房 超能力者たちが ホモ・ゲシュタルト(集団有機体としての人間)によって 「人間以上」の存在となるストーリー。 その思想や登場人物の一部(特に天才赤ちゃんの設定)が 『サイボーグ009』に多くの影響を与え…

ピー・アイ・マン

アルフレッド・ベスター/著 大西尹明/訳 創元推理文庫SF <収録作品> 『時間は裏切りもの』『マホメットを殺した男たち』 『この世を離れて』『ピー・アイ・マン』 『花で飾られた寝室用便器』『そのままお待ちになりますか?』 『昔を今になすよしもがな』…

世界陰謀史事典

ジョエル・レヴィ/著 下隆全/訳 柏書房 歴史に陰謀ありきという、 全て事実かはっきりしないものもあるけれど 読み物的には楽しい影の世界史。 神話の時代から第二次大戦後までと幅広い。

さよならもいわずに

上野顕太郎 エンターブレイン 家族の死を描いたドキュメンタリー漫画。 作者の妻を亡くした喪失感やら後悔やらはわかるのだけど、 作品としての出来はちょっと……。 個人的には選ばれなかった作品だった。 読み出して思い出したが、この人の絵柄苦手なのもあ…

共犯幻想 (上)(下)

真崎守 斉藤次郎/原作 ぱる出版 1970年代に書かれた漫画。 なぜ4人の高校生が立てこもりを続けたかという謎を 学生運動と絡めて描いている。 学生運動の件は表立ったことではあり、 実際は4人の深層心理の描写が重要だと思う。 タイトルどおりらしく心理描写…

予定日はジミー・ペイジ

角田光代/著 白水社 タイトルから予想できるとおり妊娠小説。 妊婦の描写については、 とてもリアルに書かれているらしい。 主人公は妊娠によて 頭の中がお花畑になっていない、どちらかというと 醒めた感じの人という設定なのでウザさがなく読めた。

病める狐 (上)(下)

ミネット・ウォルターズ/著 成川裕子/訳 創元推理文庫 CWA最優秀長編賞受賞作。 複数の視点にて話が進んで一つの結論へ向かって行くの所が好き。 でも、実際に話が動き出すまでの前振りが長いのは難。 女性軍人がヒロインってイギリスぽくないなあと 思うが…

善と悪

ロジャー・L・デピュー、スーザン・シンデーエット/著 東本貢司/訳 PHP研究所 「犯罪心理分析(プロファイリング)の父、その凄絶なる冒険」 の副題どおり、FBI心理分析の礎を作った一人である ロジャー・L・デピューの自伝。 日本でも有名なプロファイラー…

裁くのは俺だ

ミッキー・スピレイン/著 中田耕治/訳 ハヤカワミステリ文庫 当時の評価としては、 暴力的性的で低俗であるとされていたよう。 でも現代から見ると古典。 本作よりももっと低俗なのはもっとある。 翻訳のせいか、下品な感じもそれほどしなかった。

八甲田山死の彷徨

新田次郎/著 新潮社 文庫版も出てます。 実際の事件を元にした小説。映画化もされている。 この寒い頃に読むと、作中の吹雪の寒さがリアルに感じられた。 無謀な計画と上層部指示の乱れでほぼ小隊全滅って恐ろしすぎ。 これは別の事項でも当てはめることがで…