2022-05-01から1ヶ月間の記事一覧

要塞島の死

レーナ・レヘトライネン/著 古市真由美/訳 創元推理文庫 マリア・カッリオのシリーズ3作目。 出産を経て、警部として昇進して復帰してすぐの事件の話。 1990年代のフィンランドでは女性が管理職は まだ困難がある模様でマリアは苦戦している。 とはいえ、マ…

氷の娘

レーナ・レヘトライネン/著 古市真由美/訳 創元推理文庫 マリア・カッリオのシリーズ2作目。 フィンランドのフィギュアスケート事情が面白い。 あまり意識してなかったけど、 1994年のリレハンメルオリンピックより前の話だった。 事件自体よりも、妊娠七ヶ…

言語の七番目の機能

ローラン・ビネ/著 高橋啓/訳 東京創元社 1980年、フランスにてロラン・バルトが交通事故死。 この歴史的事実から壮大なフィクションに膨らませる力量がすごい。 事件を担当する警部とその助手的若手記号学者以外は ほとんど実在の人物ばかりだが、よく遺族…

三時間の導線 (上)(下)

アンデシュ・ルースルンド/著 清水由貴子、 喜多代恵理子訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 グレーンス警部シリーズ。 三秒、三分、三時間の三部作の3作目。 著者の一人が亡くなったり、訳者も変更となっているが 大きな変化としては作中のグレーンス警部が メイン…

曼陀羅華X

古川日出男/著 新潮社 あきらかにオウム真理教をモデルとした 新興宗教に関わる作家Xと 教祖の後継の母親Yが交互に語る。 クライマックスの後、話の要となる少年は 今後どうなるか気になった。

三分間の空隙 (上)(下)

アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム/著 ヘレンハルメ美穂/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 グレーンス警部シリーズ。 三秒、三分、三時間の三部作の二作目。 スウェーデンミステリを読んでいるのだが、 作品の大半の舞台はコロンビアおよびアメリカ…

ファイト・クラブ

チャック・パラニューク/著 池田真紀子/訳 ハヤカワ文庫NV 同タイトル映画の原作本。 タイラーのカリスマ性が 意図的な文章と作品の構成とマッチしている。