2023-10-01から1ヶ月間の記事一覧
恒川光太郎/著 メディアファクトリー 副題「沖縄怪談短篇集」のとおり沖縄が舞台のホラー短編集。表紙がすごく怖い。著者らしい抒情的なのに不気味な異世界へ誘われる内容の作品集だった。
津村記久子/著 講談社 エッセイ本題二弾。随分前に出版されていたのに気づかず。肩が抜けたゆるい気分で気楽に読めるのが良い。
ライリ―・セイガ―/著 鈴木恵/訳 集英社文庫 ニューヨークにある歴史ある高級マンションという舞台がなぜだか『ローズマリーの赤ちゃん』を連想させられる。あらすじにホラーサスペンスと書いてあったが、ホラーは実際にはなかった(雰囲気はあったが)。スピ…
深緑野分/著 KADOKAWA 大人向けというよりもYA向け。あるトラウマで本嫌いになった少女が本盗人が起こることで、無理やり巻き込まれるファンタジーもの。まさかファンタジーとは全く想像していなかったので意表をつかれた。主人公があまり好きになれなくて話…
平山夢明/著 集英社 著者名で想像どおりのグロテスクホラー短編集。どれも不条理な暴力が出てきて怖い。普通っぽい人もいるのだが実はそうでなかったりして普通ってなんだろうとなる。
連城三紀彦/著 講談社 なぜか戦後生まれなのに東京大空襲の記憶をもつ主人公が邪馬台国の謎を解くはめになる。邪馬台国論争に一石を投じる物語のようだが主人公が祖父の狂気に付き合わされて人生の一部が狂わさせてるようで気の毒。
月村了衛/著 光文社 野外活動部に所属する中学生と引率する先生たちが合宿先にて殺人も厭わない半グレ集団と戦うことになる。副顧問の先生が身分を偽って潜伏していたテロリストと判明するあたりから形成が一気に変わる。上記設定がB級エンタメぽいが、ダラ…
皆川博子/著 河出書房新社 皆川先生、93歳の著作物。内容がみずみずしいのがもう単純にすごい。12世紀のバルト海になるゴッドランド島に住むヘルガ、アグネといった少女たちが周囲の古い因習や差別などを物ともせず読み書きを覚えたりし商人や通訳を目指す。…
松浦寿輝/著 中央公論新社 住んでいた川が埋め立てられることになったため新天地を求め冒険の旅へと出るクマネズミ親子の物語。ネズミの冒険ものというとガンバを連想してしまう。街の一部の移動とはいえ、人や犬だと大したことない距離でもネズミだとすごい…
山川方夫/著 出版芸術社 ショート・ショートの名手による短編集。純文学系から作家生活スタートしていているためか日常系の話が多め。今読むと時代感強くて古い話も多め。巻末で星新一・都筑道夫と座談会しているが当時30歳くらい?