読書の記録_国内作家か行

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熊はどこにいるの

木村紅美/著 河出書房新社 震災から7年後のとある場所での女たちと拾われた男の子の物語。女たちの心情は語られるが男の子はなし。淡々として丁寧は雰囲気な文章だが、物語は暗くて重い。

日の鳥 2

こうの史代 日本文芸社 こうのさんのライフワークになりそうな作品。震災から約3年たった後の東北地方の描写はまだ当時の生々しさも残っているが復興も少しずつ進んでいる。本編にも紹介されている場所に今年行ったが本編の状態とまた変化していた。3はまだ…

日本語の美

ドナルド・キーン/著 中公文庫 三島由紀夫ほか交流ある作家たちとの話や方言、日本に関してなどのエッセイ。想像よりもわかりやすい日本語で書かれていて大変読みやすく親しみ持てる内容だった。 ブログの分類どうしようかと迷ったが、日本国籍取得してるの…

銀河鉄道の父

門井慶喜/著 講談社文庫 直木賞受賞作。映画化もしていた。タイトルどおり宮沢賢治の父親の政次郎が主役。政次郎はいつもは厳格なのに、賢治が病気になると自ら看護し一生治らない病になってしまうくらい愛情が深い。今までの賢治の伝記関係で書かれている政…

嫁をやめる日

垣谷美雨/著 中央公論新社 タイトルは「姻族関係終了届」から。夫の急な死亡を発端にそれまで良好な関係だった義父母との問題が発生。前半で書かれていた人間関係全てが後半でひっくり返される。ラストの夫の思惑が真実だった?

怪談を書く怪談

加門七海/著 メディアファクトリー 日常や旅先で起こった不思議体験エッセイ。ホラー的できごとは想定内であったが著者が見知らぬ人から物をもらいやすい体質なのが一番印象的だった。

209号室には知らない子供がいる

櫛木理宇/著 KADOKAWA 高級マンションの連作短編集。なんの気なしに読んだ1話は嫌ミスだが、話数が進むに連れて、「葵」という少年がより謎な存在に。4話で3話以前と繋がっていくが、最終話の5話で怪談話が完成する。急に土地や家の怪異話になるのでびっくり…

肉弾

河崎秋子/著 KADOKAWA 北海道のカルデラ地帯での壮絶なサバイバルもの。ワンマンで強引な父親に無理やり連れられた引きこもりの青年、捨てられたり逃げ出した元飼い犬の野犬たち、ふとしたきっかけで異様な生態を持つようになったヒグマとそれぞれの物語が語…

介護者D

河﨑秋子/著 朝日新聞出版 介護と推し活が主とした日常が書かれている。両方とも少しげんなりするし大きな盛り上がりもないが現実的といえば現実的なのだろう。 ※本作は直木賞受賞作品ではない。『ともぐい』が受賞作。

四日間家族

川瀬七緒/著 KADOKAWA SNSなどネットで個人情報をさらされて炎上する経緯が怖いし、この著者はゾッとする犯罪者を描くのが上手い。自殺志願者だった四人組が冒頭とラストで全く違う姿になって爽やかに。

二重拘束のアリア

川瀬七緒/著 小学館 賞金稼ぎスリーサム! の2作目。日本初の刑事事件専門調査会社を立ち上げた三人組に謎の夫婦殺し合った形跡がある殺人事件の再捜査依頼が入る。今作でも、事件の真犯人像が怖すぎ。

クローゼットファイル

川瀬七緒/著 講談社 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介2作目。今回から正式に警察のアドバイバーとなって物語の範囲が広がった。従来どおり未解決事件の解明が中心であるが、桐ヶ谷が防ぎたい児童虐待児への事件にも介入できるようなって警察と連携するメリットが生まれ…

母になる、石の礫で

倉田タカシ/著 早川書房 3Dプリンタでなんでも生み出せる数百年後の未来。地球外で生活する3Dプリンタで生まれた少年少女の物語。作中の「母」という概念が少し読んでいてこんがらがる。背景世界なども複雑だが、少年少女たちの一種の青春物語というか成長も…

ぼくらは怪談巡礼団

加門七海、東雅夫/著 KADOKAWA 怪談専門雑誌『幽』の企画もの。怪奇もので有名な土地を訪問して毎度奇妙な体験をする。参加したことによって霊感持ちになってしまったらしきU君がなんだかかわいそう。

虎を追う

櫛木理宇/著 光文社 30年前の殺人事件が冤罪ではないかという疑問から独自の捜査を始める元刑事、と割とある出だしであるが彼の孫とその友人が関わることで、SNSや動画サイトを駆使するところが現代的に。「虎」の正体がぎりぎりまだ判明せず、犯行がまた行…

反社会品

久坂部羊/著 KADOKAWA 著者お得意の医療もの短編集。どの作品も不快な登場人物がでてくる。取り上げているテーマに対して皮肉的な物語が多めだった。

ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介

川瀬七緒/著 講談社 別の法医昆虫学捜査官シリーズのように、解剖学と服飾に詳しい変わった職業の専門家が探偵役をつとめる。人気出たら続編でそう。事件については社会問題が取り入れられていて悲しい結末だった。

うらんぼんの夜

川瀬七緒/著 朝日新聞出版 閉鎖的村ホラーのようで事件の結末はホラーでないミステリものだが、 ホラー的結末もあるというややこしい話。 主人公格の女子高生たちがなんのかんの逞しい。 村の年寄りが村の因襲にしがみついて 東京から来た家族を迫害している…

ブスの本懐

カレー沢薫/著 太田出版 著者自身の自虐も含み、小気味よいツッコミを入れながら 「ブス」について考察しているからOKな 中身に仕上がっている? お題決めている担当はひどいけど。 軽めで一気に読めそうかなと思ったのだが、 エッセーの内容よりも本書で使…

千日のマリア

小池真理子/著 講談社 <収録作品> 『過ぎし者の標』『つづれ織り』『落花生を食べる女』 『修羅のあとさき』『常夜』『テンと月』 『千日のマリア』『凪の光』 男女の物語だけど恋愛小説と いいきれない短編集。

異形のものたち

小池真理子/著 KADOKAWA <収録作品> 『面』『森の奥の家』『日影歯科医院』 『ゾフィーの手袋』『山荘奇譚』『緋色の窓』 ゾッとする恐怖感というよりは 物悲しい感覚がするホラー短編集。

夜は満ちる

小池真理子/著 新潮社 <収録作品> 『やまざくら』『縁』『坂の上の家』 『夜は満ちる』『イツカ逢エル…』『蛍の場所』 『康平の背中』 全て、女性が主人公で恋愛が絡む 幻想ホラー小説短編集。 どれも話の過程は普通の恋愛小説として進むのに ラストでぞっ…

あの夏、風の街に消えた

香納諒一/著 角川文庫 新宿の夏の物語。 話の背景に天安門事件や地上げ問題などあって 1990年という設定が大事なのだろう。 死人も多くてハードボイルド風なのだが 実際は、一人の青年の成長青春物語だった。

神州纐纈城

国枝史郎/著 講談社大衆文学館 未完の伝奇小説。 石川賢の漫画版の方を先に読んでいたが、 結構原作に沿っていたとは。 奇想天外で面白い。

賞金稼ぎスリーサム!

川瀬七緒/著 小学館 登場人物のイメージが固定されそうな 表紙はちょっと好みではないが 中身はコメディ風でシリアスな展開だった。 シリーズ化しそうな感じだったがやはり次回作があるらしい。

代表取締役アイドル

小林泰三/著 文藝春秋 著者は2020年に亡くなっている。 SFやホラーを主に書いているイメージだが こういう会社ものを書くとは意外だった。 タイトルのとおりアイドルが代表取締役になるという とっぴな設定であるが書いているのは 大会社の腐敗やパワハラで…

博物館ななめ歩き

久世番子/著 文藝春秋 漫画はほぼなくイラストエッセイ。 東京が多いけど行ったことがないところが多い。 外出自粛でなかなか出かけられない今日このごろ この本で行きたいところをピックアップしていこう。

新カラマーゾフの兄弟 (上)(下)

亀山郁夫/著 河出書房新社 分厚い! 現実だか夢なのか曖昧な描写がかなり続くが、 1995年という時代を背景とした 黒田家の謎、宗教団体の暗躍、 著者の私小説風なKのパートなど濃い内容だった。 『よちよち文藝部 世界文學篇』で訳者のお話の ゲストとして著…

悪医

久坂部羊/著 朝日新聞出版 末期ガンに直面する医師と患者 それぞれの視点で書かれる物語。 医師のいうことももっともだが患者側が 動揺する突き放すような説明は良くないなあと思う。 患者の小仲の精神が不安定なためか 何かとんでもないことする方向へ行か…

無痛

久坂部羊/著 幻冬舎 この著者の作品は、一見ノンフィクション風のもあるが 本作は、完全にフィクションで物語が進む。 ラストがホラー風なのは必要ないかも。