2019-07-01から1ヶ月間の記事一覧

幽霊人命救助隊

高野和明/著 文春文庫 自殺した4人の男女が期限が決められた中で 100人の自殺を防ぐため奮闘する。 自殺問題という結構重いテーマを コミカルな設定等で和らげて読みやすい。

隣人ヒトラー

エドガー・フォイヒトヴァンガー/著 平野暁人/訳 岩波書店 幼少時にヒトラーの家の向かいに住んでいた 著者の小説風回想録。 子ども目線から見た10年ほどの ドイツの悪夢の歴史が書かれているのが珍しい。 なお著者は第二次世界大戦直前に 家族でイギリスに…

黒涙

月村了衛/著 朝日新聞出版 『黒警』の続編だが、結構あっけない結末。 話の残虐さな展開が月村了衛というより 誉田哲也作品みたいだった。

私はガス室の「特殊任務」をしていた

シュロモ・ヴェネツィア/著 鳥取絹子/訳 河出文庫 著者はギリシャ生まれのイタリア系かつ 当時富裕層ではなかったユダヤ人という 珍しい背景があり、かつアウシュビッツからの生き残りである。 当時イタリアはナチスドイツと同盟は組んでいたが、 ユダヤ人迫…

アオイホノオ 第21巻

島本和彦 小学館 話はこのまま大学卒業まで続くのだろうか。 山賀エピソード引っ張りすぎる!

ジャネット・フィッチ/著 杉奈穂/訳 講談社文庫 母親が殺人を犯したため、いろいろな里親家庭を 転々する主人公の成長譚。 アメリカって里親になれる家庭の基準が ゆるすぎるのではと感じた。 里子を育てる名目で補助金が出るのかな。

カンボジア 運命の門

フランソワ・ビゾ/著 中原毅志/訳 講談社 映画にもなったノンフィクション。 フランス人であり民族学者という立場から見た 当時のカンボジアのクメール・ルージュ体制下が 生々しく描かれている。

禁色

三島由紀夫/著 新潮文庫 老小説家、檜俊輔が、以前振られた女性3人たちへの 復讐のため同性愛者の美青年・南悠一を使おうとする。 しかし女性たち(やゲイ仲間のみならず) きっかけを作った檜自身まで悠一に翻弄させられるという 魔性ぶりが印象的だった。

二度目の人生アニメーター 第3巻

宮尾岳 少年画報社 いい最終回だった、と思わせる話だった。 いや、まだ続くみたいというかここから本番だろうが。 毎度熱い展開が読ませる。

総理の夫

原田マハ/著 実業之日本社文庫 選挙前に読むのはどうかなと思いつつ。 近未来日本での史上初の女性総理 相馬凛子が理想的すぎる存在でファンタジー。 ラストも理想的すぎ。 現実でそうなることはあればいいけど困難すぎだろう。 夫で史上初のファースト・ジ…

イタリアン・シューズ

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 東京創元社 マンケルのノンミステリもの。 66歳のフレドリックの元に40年以上前に捨てた 元恋人が訪れたことをきっかけに起こる様々な出来事。 フレドリックの心の弱さや醜さなど容赦なく描かれているが、 そんな彼が少…

ふしぎの国のバード 第6巻

佐々大河 KADOKAWA 前巻でバードさん過去編をしてあまり旅が進まなかったが 今巻では、秋田へ向かう途中で 火事に遭遇したり、紙漉きや葬式など体験したりと 『忘れられた日本』的な内容で失われた文化に触れる内容だった。 バードさん婚約者いるネタが急に…

叛逆航路

アン・レッキー/著 赤尾秀子/訳 創元SF文庫 ヒューゴー賞・ネビュラ賞・ローカス賞など デビュー長編で7冠というすごい評判の作品。 戦艦のAIが主役でとある事件でたった一体となった アンシラリー(属躰)の姿で皇帝への復讐しようとする。 なお、アンシラ…

ポーの一族 ユニコーン

萩尾望都 小学館 前作『春の夢』の登場人物が割と出てくる。 本作で、『エディス』以降の時間軸である 2016年と21世紀に入った話が出てびっくり。 ファルカがスマホを使っているのはあまり違和感ないが、 懐かし登場のアーサーがパソコン使用してたのはふふ…

閉ざされた刻

T・J・マグレガー/著 古賀弥生/訳 創元推理文庫 シリーズ最終作。 といっても本作とあと一冊しか読んでないが。 夫婦探偵が主役のサスペンスものなはずが 霊的ホラー話になって、 決してシリーズ再開しないよというオチになっている。 読者が納得いかなそう…

プラハの墓地

ウンベルト・エーコ/著 橋本勝雄/訳 東京創元社 エーコの遺作。 ストーリー自体は難解ではないのだが、 読むのに苦労した。当時の歴史くらいは 事前に勉強してた方が良かったか。 主人公以外は実在の人物で史実と虚構が混じる 構成なので余計そう感じた。

ありふれた祈り

ウィリアム・ケント・クルーガー/著 宇佐川晶子/訳 早川書房 『スタンド・バイ・ミー』を連想させられるが こちらは1961年夏を回想した物語。 知人の少年の死から物語が始まるが やがて自身の家庭を揺るがす事件が起こる。 ミステリではあるが家族の物語とし…

グローリアーナ

マイケル・ムアコック/著 大滝啓裕/訳 創元推理文庫 エリザベス朝を彷彿させる 架空世界の物語。 時代小説風な体な文体で絢爛豪華な雰囲気。

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 第8巻

浅野いにお 小学館 本格的地球侵略開始直前だったはずが 並行世界の凰蘭の過去編が開始してしまった。 今までよりもシリアスな展開になりそうで 不安さが予見される。

騎士団長殺し

村上春樹/著 新潮社 タイトルからファンタジー入りそうな感じだったが、 案の定ファンタジーあり。 結構話が長いが後半の内容が駆け足気味。 主人公はパスタを作ったが、やれやれは言わなかった。