2005-07-01から1ヶ月間の記事一覧

ダロウェイ夫人

ヴァージニア・ウルフ/著 富田 彬/訳 角川文庫 短編でさえ結構読み難いヴァージニア・ウルフの小説。 本作が最後まで読了できた(今のところ)唯一の小説。 「意識の流れ」というのは、なんとなしにわかるけど、 一人の登場人物だけではなく、複数の登場人物…

からくり民主主義

高橋秀実 草思社 新興宗教、原発、基地問題……等、 どれもが社会派なテーマである。 表紙の見返しのこの本についての内容も真面目そうだ。 この著者は、フリーペーパー『R25』で創刊号から ずっと巻末でエッセイともコラムともつかないものを 隔週で連載して…

首切り

ミシェル・クレスピ /著 山中芳美/訳 ハヤカワミステリ文庫 どこの国も転職は大変なんだなあ……。 ただ必死すぎて人生台無しにしてるのって、 有能そうな人ばっか(でもリストラされてる)なのに もったいないね。 で、ブリジット・オベールという名前には 笑…

近所迷惑―自選短篇集〈1〉ドタバタ篇

筒井康隆 徳間文庫 収録作品: 『近所迷惑』『おれは裸だ』『経理課長の放送』 『弁天さま』『欠陥バスの突撃』『自殺悲願』 『慶安大変記』『アルファルファ作戦』『アフリカの爆弾』 タイトルの「ドタバタ」が相応しい内容。 あまり筒井の小説を読んでいな…

めぞん一刻

全15巻 高橋留美子 小学館(ビックコミックス) 休日はこれを読んでいました。 アニメはたまに観ていたけれど、漫画は初めて。 なげーよ。 最大のライバルが死んでいる人なため、 長い年月をかけるんだろうが長過ぎ。 面白いけど、年月かけすぎの一言につき…

夢みる動物たち

田中光常 講談社 ほ乳類、は虫類、鳥類等の めったに見ることができない動物の寝姿の写真集。 可愛いよ可愛いよ。 そんな中に、着ぐるみっぽく 中に人間が入っているような感じの 体型だったからか、一番可愛くないのはコアラだった。

嵐が丘

エミリー・ブロンテ/著 鴻巣友季子/訳 新潮文庫 『ガラスの仮面』でちょっと筋を知っていたくらいだったけど、 実際読むと単なる身分違いの恋愛ものではないのが良くわかった。 ここで出てくる一族は特殊な感じはするが 当時の家族観がわかった気がする。 子…

博物誌

ルナール/著 岸田国士/訳 新潮文庫 とても軽く楽しく、あっという間に読める、 当時のフランスの田舎では身近な生き物たちについての スケッチ集。 同じ著者で、読後感がトラウマ本で有名な『にんじん』とまるっきり違うらしい。 らしい、というのはあらすじ…

アンナ・カレーニナ

(上)(下) トルストイ/著 木村浩/訳 新潮文庫 未読の名作を読んでみようシリーズ? 率直な愛で、家庭を捨てて(でも離婚せずに) 愛人と暮らすアンナの生涯。 アンナとヴロンスキーというカップルと対比させて、 純愛夫婦なリョービンとキチイが出て来…