2018-01-01から1ヶ月間の記事一覧

アウシュヴィッツ収容所

ルドルフ・ヘス/著 片岡啓治/訳 講談社学術文庫 アウシュヴィッツ収容所所長だった方の ルドルフ・ヘスの手記。 ヒムラー等の上司からの命令を真面目に遂行した 結果がユダヤ人大量虐殺へとなるわけで、 という事実に戦慄する。

父の肖像

辻井喬/著 新潮社 辻井喬こと堤清二が書いた 父・堤康次郎の伝記小説。 滋賀の田舎の農民から立身出世して 政治家および実業家として西武王国を築き上げた人物だが 本作では、家族から見た堤康次郎の姿を描いている。 途中で著者自身の出生の秘密の話に 紙面…

花闇

皆川博子/著 河出文庫 三代目 沢村田之助の生涯を 付き人の市川三すじを語り手として描写。 絢爛で退廃な世界観が皆川さんらしい。

1122 第2巻

渡辺ペコ 講談社 自ら招いたこととはいえ、 「公認不倫」に雲行きは。 いちこが出女性向け風俗へ行く流れにびっくり。

真夜中への鍵

ディーン・クーンツ/著 細美遙子/訳 創元推理文庫 ロマンチックサスペンス。 事件そのものがキワモノなのだが、 日本の描写は海外ものにしてはまとも。 現地取材せずに書いたとは。

ギガタウン 漫符図譜

こうの史代 朝日新聞出版 鳥獣戯画の現代バージョンな世界観であるが、 こうのさんらしい実験漫画が また読めて嬉しかった。 漫符の説明は親切だけど、 漫画読めない人は四コマ漫画でも読めないらしく 本書はやはり難しいかも。

たった独りの引き揚げ隊 10歳の少年、満州1000キロを征く

石村博子/著 角川書店 規格外な引き揚げ体験記。 コサックの血を引く、 サンボという格闘競技の達人である ビクトル古賀が子供のときの話だが、 コサック式サバイバル術を幼少時に学んだことで たった一人で満州から日本へ引き揚げできた。 日本人の隊列から…

昭和天皇物語 第1巻

半藤一利/著 能條純一/作画 永福一成/脚本 小学館 以前から気になっていた漫画。 やっと増刷されて入手できた。 昭和天皇の伝記が漫画化されるのは初めてでは? 原作が半藤一利なので期待できそう。

くまのパディントン

マイケル・ボンド/著 松岡享子/訳 福音館書店 映画版も可愛いが、原作もなかなか可愛い。 すぐ食べ物でベタベタしてしまうが。 マーマレードやベーコンエッグなど 食べ物が美味しそう。 パディントンの行くところ常にトラブル発生するが、 ほぼ結果オーライ…

おっぱいとトラクター

マリーナ・レヴィツカ/著 青木純子/訳 集英社文庫 タイトルが直接すぎ! 確かにそのとおりなのだけど。 登場人物たちが好き放題しすぎで 大丈夫と思いきや、最後は収束された。 全体的にはコメディなのだが、 周囲の国に翻弄されたウクライナ人の 苦闘の歴史…

不肖の息子―歴史に名を馳せた父たちの困惑

森下賢一/著 白水社 父親が偉大すぎというのもあるかもだが、 父親がその子供への子育て方針がおかしすぎが かなり多いため、息子たちがおかしくなってしまったような気が。

黒い犬

スティーヴン・ブース/著 宮脇裕子/訳 創元推理文庫 あとがきでシリーズ第一作と記載あった。 イギリス田舎町の警察もの。 主人公の一人が、いろいろ追い詰められていたので 途中で精神崩壊して爆発するかと思ってハラハラしてしまった。

ハクメイとミコチ 第6巻

樫木祐人 KADOKAWA ほのぼの癒し漫画。 貝焼きの話はとても美味しそうだった。 アニメが始まったが、演出に最初違和感だったが 2回目で慣れた感じ。 監督さん、あとがきに登場させてもらってよかったね。

時計仕掛けのりんご

手塚治虫 秋田文庫 <収録作品> 『ペーター・キュルテンの記録』『時計仕掛けのりんご』 『カノン』『白い幻影』『最上殿始末』 ずいぶん前に読んだことあるので再読。 そういえば、ペーター・キュルテンを知ったのはこの作品だった。

仮面の忍者赤影(原作完全版) (上)(下)

横山光輝 講談社 忍者たちの動きのスピーディさが伝わる絵で 話もどんどん進むので結構面白かった。 敵方忍者に白土三平ぽい容姿のがいたが、 忍者漫画では当時のお約束?

陽明丸と800人の子供たち

北室南苑/著 並木書房 ロシア革命後の混乱で疎開先に取り残された 800人のロシア人子供たち。 彼らを故郷に戻そうと奮闘した 米国赤十字メンバーと 「陽明丸」関係の日本人たちの隠された歴史を、 偶然その謎を探索することになった著者。 本業がありながら…

タンゴステップ (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 休暇中の警察官(別作品でも脇役で登場している)が よその地域の事件を独自捜査する話なので 警察小説ぽくはない。 この作品も主人公が不法侵入してた。 この辺りはどうも受け入れがたいエピソード。 ス…

卜部日記・富田メモで読む 人間・昭和天皇

半藤一利、御厨貴、原武史/著 朝日新聞社 半藤一利、御厨貴、原武史の三人がわいわいと 卜部日記・富田メモの内容を解説しながら語っているので とっつきやすい。 タイトルにあるとおり昭和天皇の人間的な部分を紹介。 後半で、昭和天皇が観ていたテレビ番組…

ナチの子どもたち:第三帝国指導者の父のもとに生まれて

タニア・クラスニアンスキ/著 吉田春美/訳 原書房 ヒムラー、ゲッペルスなど ヒトラーの側近の子どもたちが戦後どうなったか。 各エピソードは短めであるが、 父親の影響は全員大きく受けていて、 ただそれを全肯定or全否定するかバラバラであった。

天国でまた会おう (上) (下)

ピエール・ルメートル/著 平岡敦/訳 ハヤカワ・ミステリ文庫 NV文庫で発行でいいのかな、と思うのだが 今後新刊が発行される可能性があるからこっちのレーベルなのか。 大規模な詐欺事件はあるが、 それよりも各登場人物たちの心境描写の展開が 面白かった。…

虚栄

久坂部羊/著 角川書店 画期的ながん治療方法を見つけるための プロジェクトをめぐる医者争い。 最後の一言が内容の全てか。 途中、プロジェクト関係者たちが連続して がんになったのは何事かと思ったが。

あのころ、私たちはおとなだった

アン・タイラー/著 中野恵津子/訳 文春文庫 レベッカが53歳にしてこれで人生良かったかと悩む。 レベッカの人生の分岐点がはっきりしているが 別の人生を選んでも悩みそう。 登場人物たちが全てアクが強いが、その中で 娘の結婚相手の息子ピーターとポピーは…

世界の果てのビートルズ

ミカエル・ニエミ/著 岩本正恵/訳 新潮社 フィンランド国境近くの スウェーデンにある田舎の村で育った著者の自伝的小説。 とされるけど、所々ファンタジー的エピソードがありで 不思議な感じに仕上がっている。