2021-06-01から1ヶ月間の記事一覧

第四の館

R・A・ラファティ/著 柳下毅一郎/訳 国書刊行会 初期長編小説。 短編ではSFホラ吹きおじさんと称されたりとしているが 本書はホラというより狂気度が強かった。

検事の本懐

柚月裕子/著 宝島社 佐方弁護士のシリーズ2作目。 彼が検事だった頃の事件の連作短編集だった。 他人から見た佐方の姿が書かれており 彼の信念や純粋さが伝わる。 なぜ検事を辞めてしまったのかは はっきり書かれていないか理解できる内容だった。

人形遣い

ライナー・レフラー/著 酒寄進一/訳 創元推理文庫 連続猟奇殺人事件を追うサイコミステリもの。 サブタイトルが「事件分析官アーベル&クリスト」 なのでシリーズものを目指しているのかな。 でも1作目でロマンスも発生したり アーベルのつらい過去などのエピ…

漆黒の森

ペトラ・ブッシュ/著 酒寄進一/訳 創元推理文庫 タイトルがドイツらしさある ドイツ推理作家協会賞新人賞を受賞作。 田舎の閉塞感が凝縮されて なんとも息苦しい。

丸の内魔法少女ミラクリーナ

村田沙耶香/著 KADOKAWA <収録作品> 『丸の内魔法少女ミラクリーナ』『秘密の花園』 『無性教室』『変容』 いい意味で 「アフタヌーン」や「ジャンプ+」に掲載されていそうな 読み切り短編のような話であったが 狂気度はこちらの方がより高め。

ゴールデンカムイ 第26巻

野田サトル 集英社 ジャック・ザ・リッパー捕物は今巻で決着。 サッポロビールの工場での死闘で工場が破壊されつくしたが ビール缶のコラボしているという。 宇佐美が「ピエタ」で退場。 谷垣が登場しないため、門倉が作者に遊ばれている。 今巻のラストのま…

北海タイムス物語

増田俊也/著 新潮社 歴史ある新聞社という高いプライドに対し 管理職さえ新聞社としてありえない低い年収200万円で 長時間労働でやりがい搾取というブラックさ。 そんな現在は倒産して存在しない新聞社 「北海タイムス」に就職した主人公の成長物語。 とはい…

ファイアーウォール (上)(下)

ヘニング・マンケル/著 柳沢由実子/訳 創元推理文庫 ヴァランダーシリーズ8作目。 1998年の話だが、タイトルから連想されるどおり 話が進むにつれ、世界を混乱を起こそうとする コンピュータ犯罪の計画が明かされる。 スウェーデンの小さな町が舞台なのに 毎…

最後の証人

柚月裕子/著 宝島社 佐方弁護士が主人公の シリーズ1作目らしい。 裁判を経て被害者と被告の立ち位置がガラッと 逆転する状況に驚かされた。

妖の掟

誉田哲也/著 文藝春秋 なんと1デビュー作『妖の華』の前日譚! まさか18年後に書かれるとは。 闇神や紅鈴の過去の謎が回収される。 もしかしてと思ったが、井岡刑事もちょろっと出ていて嬉しい。

ひとり旅日和

秋川滝美/著 KADOKAWA タイトル通り、ひとり旅の醍醐味と 著者の得意なグルメものが合わさった物語。 ひとり旅を重なることで、 主人公が成長していく。

少女〈上〉〈下〉

M・ヨート、H・ローセンフェルト/著 ヘレンハルメ美穂/訳 創元推理文庫 犯罪心理捜査官セバスチャンシリーズ4作目。 本国ではその後の作品も出ているが 日本で翻訳されたのはここまで。 本作では事件に巻き込まれた少女と関わる セバスチャンが今までにない …

花の子ども

オイズル・アーヴァ・オウラヴスドッティル/著 神崎朗子/訳 早川書房 アイスランド小説。 ヨーロッパのどこかの国の僧院の 庭師として働くために旅立った青年の物語。 一風変わった家族の物語でもあった。

背中の蜘蛛

誉田哲也/著 双葉社 単発の警察小説だが、 サイバー犯罪ものを扱っているのは本作初めてか。 スマホなどアプリで使用した個人情報が 海外へ流されているという怖さはすでに現実にあるが 国内でも監視社会風に情報が扱われ始めているという警鐘にもなるのか。…

フラテイの暗号

ヴィクトル・アルナル・インゴウルフソン/著 北川和代/訳 創元推理文庫 1960年代を舞台にしたアイスランドミステリ。 本書の鍵を握る『フライテイの書』は実際の存在している。 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%83%A9%E3%83%BC%E3%83%88%E5%B3%B…

月の夜は暗く

アンドレアス・グルーバー/著 酒寄進一/訳 創元推理文庫 『もじゃもじゃペーター』を見立てとした 連続殺人事件の話。 事件関係者としては一番ヘレンがとばっちり受けすぎ。 操作側でエキセントリックな人物を出すことがよくあるが、 ドイツ連邦刑事局事件分…