2009-11-01から1ヶ月間の記事一覧

さよなら僕の夏

レイ・ブラッドベリ/著 北山克彦/訳 晶文社 『たんぽぽのお酒』の続編。 なんと前作からから55年後に出たのもだ。 ただし『さよなら僕の夏』の作品中の時間軸は『たんぽぽのお酒』から 一年後の夏の終わりという設定。 ダグラスは仲間たちと戦争ごっこをして…

よつばと! 第9巻

あずまきよひこ アスキー・メディアワークス 1年ちょいのお楽しみ。待ちくたびれたー。 よつばも長袖をやっと着だした。 ジュラルミンを小道具に使うことで よつばが女の子だということを思い出させる。(行動が男子ぽいんで) 中の会話や仕草が本当に日常生…

サンクチュアリ

フォークナー/著 加島祥造/訳 新潮文庫 禁酒法時代(1920年代末)のアメリカ南部で起こった ショッキングな事件。陰惨な暴力に満ち溢れていて 発表当時(1930年代初頭)の感覚だと えらい物議を醸し出したのはわかるな。 犯罪そのものよりも、今の感覚的には…

フラナリー・オコナー全短篇 上

フラナリー・オコナー/著 横山貞子/訳 ちくま文庫 <収録作品> 短篇集「善人はなかなかいない」 『善人はなかなかいない』『河』『生きのこるために』 『不意打ちの幸運』『精霊のやどる宮』『人造黒人』 『火の中の輪』『旧敵との出逢い』『田舎の善人』 …

20世紀の幽霊たち

ジョー・ヒル/著 白石朗、安野玲、玉木亨、大森望/訳 小学館文庫 <収録作品> 『序文』『謝辞』 『年間ホラー傑作選』『二十世紀の幽霊』『ポップ・アート』 『蝗の歌をきくがよい』『アブラハムの息子たち』『うちよりここのほうが』 『黒電話』『挟殺』『…

ねじまき鳥クロニクル 全3冊

村上春樹/著 新潮文庫 短篇『ねじまき鳥と火曜日の女たち』が第1章の元なのは 読んですぐ気づいた(登場人物の名前が違ったりするが)。 猫のワタヤ・ノボルの失踪がきっかけで、 妻クミコも家出をして、オカダ・トオルの周囲で奇妙な出来事が 次々と起こる…

僕の小規模な生活 第3巻

福満しげゆき 講談社 妻出産おめでとう。 あの一連の話は僕視点のため大変怖い内容だった。 人の顔をいきなり黒く塗りつぶしたりするのでより一層。 僕の顔がエロでない意味でイヤラシクなってきたなあ。 妻がやせてしまったのは今後戻るのか?

月光条例 第7巻

藤田和日郎 小学館 シンデレラ以降アホの子扱いぽかった エンゲキブの良い所クローズアップ話あって良かった。 浦島太郎+フランダースの犬のエピが 次回に続くでオチがどうなるのか気になるぞ。

猫のパジャマ

レイ・ブラッドベリ/著 中村融/訳 河出書房新社 <収録作品> 『序文-ピンピンしているし、書いている』 『さなぎ』『島』『夜明け前』 『酋長万歳』『ふだんどおりにすればいいのよ』 『まさしく、オロスコ! シロイロス、然り!』『屋敷』 『ジョン・ウィル…

芝桜 (上)(下)

有吉佐和子/著 新潮文庫 大正~昭和戦後直後までの花柳界を舞台にした 女の奇妙な友情物語。 有吉佐和子は悪女を書かせると上手いなあ。 主人公の正子は常識ある人なので 読者視点に立ってるのに対し、 蔦代の無邪気な悪女ぶりが際立っている。 蔦代が転落し…

夜想曲集 音楽と夕暮れをめぐる五つの物語

カズオ・イシグロ/著 土屋政雄/訳 早川書房 <収録作品> 『老歌手』『降っても晴れても』 『モールバンヒルズ』『夜想曲集』『チェリスト』 カズオ・イシグロの初短篇集。 副題どおり音楽と夕暮れ、 そして男女の関係についてが共通テーマ。 この人の小説は…

存在することの習慣 フラナリー・オコナー書簡集

フラナリー・オコナー/著 サリー・フィッツジェラルド/編 横山貞子/編訳 筑摩書房 オコナーの小説を初めて読んでからちょうど10年くらい? ずっと気になっていた書簡集、やっと入手&読了。 で、なんで原本の3分の1のみの抄訳なの? 300ページ台で4200円+税…

オリュンポス (上)(下)

ダン・シモンズ/著 酒井昭伸/訳 早川書房 『イリアム』の続編。 前作よりもスケール大きく口あんぐりするわ。 三つの世界の場面転換が目まぐるしいけど、 危険の連続がなかなか解決しない (特に地球での人間大量殺戮の危機の辺り) のが少しいらついた。 一…