2007-01-01から1年間の記事一覧

偶人館の殺人

高橋克彦 祥伝社文庫 偶人は「からくり」と読む。 江戸時代のからくり師大野弁吉を題材にした歴史ミステリ。 館は関係あるけれど、プロローグと終わりの方にしか 出てこない。

玉子魔人の日常

高橋克彦 中公文庫 初エッセイ集本。1980年代の本みたい。 家にあったので読んでみた。 感情表現について、わかりやすくおおげさに するのがデフォルトみたい。

大奥 第3巻

よしながふみ 白泉社 男女逆転世界の大奥のお話。 ようやく、第1巻の最終話とリンクされた! 大人になってからの家光が少女時代よりも 凛々しくなって将軍の格が出てきて 面白くなってきた。 2巻は痛々しい感じで読むのが怖い感じもしたけど 次巻が楽しみだ。…

怪物王女 第6巻

光永康則 講談社 一話完結で時系列順に話が進んでいたけど、 今回の最初の話は少し前になるエピソードだった。 クローン姫の話が良かったよ。 ケルベロッテちゃんのクローンものだったし。

新興宗教オモイデ教

大槻ケンジ 角川文庫 ゆっくり展開しているようで、ジェットコースター的な ストーリー展開だったなあ。 どちらかというと青春小説だ。 メグマの超能力合戦だけで終わらなかったのが良かったんでは。 ただ、主人公がなぜ凄い能力の持ち主だったのかや、 どの…

波乱へ!!

横尾忠則 文春文庫 横尾忠則自身による、自伝本。 同時に、1960年代~1980代にかけての カルチャーやら周囲の有名人たちのエピソードもあり。 横尾芸術の軌跡がよくわかる面白本。

文豪怪談傑作選 吉屋信子集 生霊

吉屋信子/著 東雅夫/編 ちくま文庫 収録作品17編あり。 少女小説の大家だった著者の、別の面が見える作品集。 怪談と名がついているけれど、 怪異または奇妙な話といった方がいいかも。 作品の大半が昭和20年代のものばかりなので、 戦争に関わる内容ものが…

願い星、叶い星

アルフレッド・ベスター/著 中村融/訳 河出書房新社 <収録作品> 『ごきげん目盛り』『ジェットコースター』 『願い星、叶い星』『イヴのいないアダム』 『選り好みなし』『昔を今になすよしもがな』 『時と三番街と』『地獄は永遠に』 正直、所々理解をし…

百年の孤独

G・ガルシア=マルケス/著 鼓 直/訳 新潮社 愛が欠如し、それぞれが孤独に生きた ブエンディア一族の百年の歴史を書いた小説。 物語のための物語というべきか なんとも壮大な世界観。 ブエンディア一族のそれぞれの挿話も 多々あり、また一族全員の奇妙な死の…

《復刻版》大正大雑誌

流動出版 その名のとおり、 大正時代に発行されていた雑誌のより抜き本。 古本市で買ったものなので、 復刻といっても昭和53年に発行されたもの。 通勤時に電車で読もうと思ったのだけど、 結構過激な思想話ものなどがあるので、 自宅でちまちま読んでた。夏…

心の鏡

ダニエル・キイス/著 稲葉明雄・小尾芙佐/訳 ダニエル・キイス文庫 <収録作品> 『エルモにおまかせ』『限りない慈悲』 『ロウエル教授の生活と意見』 『アルジャーノンに花束を』『心の鏡』『呪縛』 『ママ人形』 日本オリジナル編集短編集。 ちなみに収録…

デトロイト・メタル・シティ 第4巻

若松公徳 白泉社 DMCまで実写映画&アニメ化だそうで。 DMCの歌詞を完全再現できるかに出来がかかっている? 前半は、3巻からのサタニック・エンペラー編完結。 後半はいつもどおりの一話完結もの。 笑い度的には、一話完結ものの方が まとまりがあって面白い…

裏庭

梨木香歩 新潮文庫 少女と庭というのは良く似合う。 バーンズ家で「裏庭」と呼ばれている異世界へ少女が 入り込み、異世界の崩壊を救う話、 とファンタジーものである。 本来ファンタジー苦手な読み手としては 異世界ものは特に苦手とする内容だったりする。…

女坂

円地文子 新潮文庫 明治の女の一生。 夫、息子、孫の遺伝的かといえる 女性問題に翻弄はされないども抵抗もせず、 という生き様。かなり裕福な高級官吏の家なので 金銭的な生活の苦労はないかもしれないけれど、 人間関係の複雑・暗さがもう半端じゃない。 …

今日の早川さん

COCO 早川書房 個人ブログの漫画だけど、 ネット以外でいつでも読みたい、と思わせるのは 『今日の早川さん』くらいかな、今のところ。 出版が早川書房というのがナイス。 内容は本好き女性たちの、本に関わる日常生活 四コマ漫画。 あるあると思わせるエピ…

あずまんが大王 第1巻

あずまきよひこ メディアワークス 『よつばと!」を読んでいたけど未読だった。 なのに、家では作者のことを「あずまんがの人」 と呼んでいたのだった。 だって「あずま先生」は吾妻ひでおと混同してしまうから。 さて、本書はひとことでいうと、 女子高校生…

恋人たちの森

森茉莉 新潮文庫 <収録作品> 『ボッチチェリの扉』『恋人たちの森』 『枯葉の寝床』『日曜日には僕は行かない』 『ボッチチェリの扉』は 最初は、語り手の下宿先の女家主の息子である 沼二(ひきこもり青年)が主役かと思いきや 妹の麻矢が主役の話。 やは…

薔薇くい姫 枯れ葉の寝床

森茉莉 講談社文芸文庫 <収録作品> 『薔薇くい姫』 『枯葉の寝床』『日曜日には僕は行かない』 エッセイを1、2編くらいしか読んだことないので全て初読。 『薔薇くい姫』は森茉莉最後の小説。 エッセイだろうという話もあるが、 出てくる人物は全て変名に…

梅田地下オデッセイ

堀晃 ハヤカワSF文庫 <収録作品> 『アンドロメダ占星術』『塩の指』『無重力の環』 『宇宙猿の手』『猫の空洞』『地球環』 『熱の檻』『連立方程式』『梅田地下オデッセイ』 ええと、途中で投げ出すほどの読み難さはなく 読了はできたけどよくわかりません…

日の名残り

カズオ・イシグロ/著 土屋政雄/訳 ハヤカワ文庫 「品格」という言葉が話題になっているようだけど、 この本でも「品格」ということは何か、という話題が何度か出てくる。 主人公の執事が、戦前の名家の回想話。 美しいイギリスの風景および回想話の美しさ。 …

死と彼女とぼく ゆかり 第8巻

川口まどか 講談社 この巻も松実(健一郎&杏子)夫妻の話で ゆかり出ないよ。 松実夫妻エピソードは素敵だね。 なんで健一郎はヒゲを生やしているかという エピソードは良かったのに。 優作誕生で可愛いよ。「美少年になれ」の呪いに吹いた。 死を告げる黒い…

定本 尾崎翠全集 上・下

尾崎翠/著 稲垣眞美/編 筑摩書房 昭和初期の幻の作家の全集。 以前『尾崎翠 ちくま日本文学全集』を読んで その後も気になったので全集に手をつけてしまいました。 独特の作風が癖になるぜ。『第七官界彷徨』は今だとSFに読めるよね。 無名時代の少女小説ま…

ゴッド・アーム 全3巻

梶原一騎/原作 桑田次郎/作画 マンガショップ 家族が買ってきたものです、もちろん。 この単行本、値段の割に紙質がいまいちなのがネック。 梶原一騎と桑田次郎という、 かなり異色な組み合せの漫画。 空手の達人が誰かに殺害され、 父親の手でサイボーグ化…

夢野久作全集 5

夢野久作 ちくま文庫 <収録作品> 『犬神博士』『超人鬚野博士』 どちらもほぼ外見も内面もそっくりな 怪人物が主役の話。 『超人鬚野博士』は少年時代からの身の上話もあるけれど、 メインは物語上の現代の鬚野博士にふりかかった話で。 『犬神博士』は語…

天界のゲゲゲの鬼太郎 水木しげるコレクション5

水木しげる 角川文庫 「火」にまつわる話を収録らしい。 ここに収録の、インカ帝国の話が出てくる 『地上絵の秘密』を読了後から、 なぜか「インカ帝国より愛をこめて」 というメールが三日に一度にやってくるのだけど 何かの嫌がらせだろうか? また、この…

ねずみ男とゲゲゲの鬼太郎 水木しげるコレクション2

水木しげる 角川文庫 「金」にまつわる話、ということでねずみ男に 関わる話がまとめて収録。 鬼太郎が全く出ない『終末株式会社』の ねずみ男が一番ねずみ男らしい話だと思う。

新耳袋 第九夜

木原浩勝、中山市朗/著 角川文庫 映像化もされている警備会社話が収録されている。 あの、霊現象が起きても全て気のせいにしている 警備員の人のは笑えるよな。 これに関連する迎賓館の話もあり。 渋谷の南平台にあるというこの迎賓館について、 調べようと…

ゴーレム100

アルフレッド・ベスター/著 渡辺佐智江/訳 国書刊行会 100のところは正確には「100乗」と読むんだ。 自分はSF小説はあまり読まないので、ベスターの本は初読。 そんな自分でも『虎よ、虎よ!』のタイトルくらいは知っている、 そのくらい有名な人。 未来のNY…

鬼太郎の地獄めぐり 水木しげるコレクション1

水木しげる 角川文庫 このシリーズは、陰陽五行で分類して編集しているらしい。 本作は、「土」がテーマでタイトル話以外地獄関係の話が多い。 自分が子供の頃に放送されていた 夢子ちゃんが出てくるバージョンの『ゲゲゲの鬼太郎』の頃に 連載されていたも…

新耳袋 第八夜

木原浩勝、中山市朗/著 角川文庫 外と内をテーマに収録。 途中で話数がなくなるので、今何話かわからなくなるところが 怖い度UP。さらに、新耳袋愛好家が亡くなってから、 作者ら関係者に姿を現すという話も。 あとは、映像版でも名作の『約束』『ヒサオ』の…