2005-11-01から1ヶ月間の記事一覧

エマ 第3巻

森 薫 エンターブレイン ゆったりストーリーが流れて、 エマに関わる登場人物が今巻で揃った感じ。 『エマ ヴィクトリアンガイド』内容は 3巻までの内容なのだったのだね。

飢餓海峡

(上)(下) 水上勉 新潮文庫 裏表紙のあらすじ内容ばらし過ぎなのだが、 内容がわかっていても、ラストに感動。 戦後直後の混乱期から昭和30年前後を背景に起こった 殺人事件を軸に 八重の純粋さ、樽見の心の背景にある暗い闇、 刑事達の執念が、入り交じ…

女神

三島由紀夫 新潮文庫 <収録作品> 『女神』『接吻』『伝説』 『白鳥』『哲学』『蝶々』 『恋重荷』『侍童』『鴛鴦』 『雛の宿』『朝の純愛』 ほとんどが昭和20年代の短篇。 特殊な感覚の愛のかたちを描いているのが三島らしい。

岡本かの子 ちくま日本文学全集

岡本かの子 筑摩書房 短篇、短歌、一部書簡を収録。 作品数が多いので省略。 短篇は有名ところはほぼ収録されていると思う。 フェロモンある文章が素敵。 小説は案外本格的に書き始めが遅くて、 本腰を入れたのは晩年10年に満たないとは思えない程 艶やかな…

鬼九郎鬼草子―舫鬼九郎〈第2部〉

高橋克彦 新潮文庫 江戸を離れて会津へ向かう鬼九郎一行は 少し『柳生忍法帖』とイメージが重なりました。内容は別物だけど。 時代的に出てもおかしくない由比正雪が出てきた! 味方がどんどん加わって大所帯になると 登場人物を把握していくのが大変?

香水―ある人殺しの物語

パトリック・ジュースキント/著 池内 紀/訳 文春文庫 ハードカバー版が出始めの頃の読了本を再読。 18世紀フランスに出現した、 醜いが匂いについては天才的な男の奇想天外な生涯を描く物語。 というだいたいのあらすじは憶えていたにもかかわらず、 詳細と…

機械・春は馬車に乗って

横光利一 新潮文庫 <収録作品> 『御身』『ナポレオンと田虫』『春は馬車に乗って』 『時間』『機械』『比叡』 『厨房日記』『睡蓮』『罌粟の中』 『微笑』 中学だかの国語の教科書に『蠅』が掲載されていたときは、 それ程感心もしなかったが、本作収録の…

舫鬼九郎

高橋克彦 新潮社文庫 正しき伝奇時代小説でした。 しっかり今後シリーズ化するぞ、という 流れに則った内容です。 実在人物が豪華に続々登場したりして 伝奇系はどこかきらびやかなイメージがあって わくわく感がなくっちゃね、 という向きではとても正統派…