2012-05-01から1ヶ月間の記事一覧

ぼおるぺん古事記 第1巻

こうの史代 平凡社 ボールペンだけで描かれているというのが凄い! 森薫とは別の次元で凝り過ぎな絵なので眺めて楽しい。 内容は『古事記』をそのまま反映している(台詞も現代語訳にしてない)のに、 絵はこうのさん独自の解釈で実にユニークである。

アナンシの血脈 (上)(下)

ニール・ゲイマン/著 金原瑞人/訳 角川書店 死んだ父親は神様だった。それも蜘蛛のアナンシ。 と知らされた、平凡というかむしろ冴えない息子のチャーリー。 直後、兄のスパイダーがやってきてからとんでもない日々が始まる? 大人向けというよりはYA向けか…

三月の招待状

角田光代/著 集英社 離婚パーティーから始まり、結婚パーティーで終わる物語。 学生時代の仲間たちが30代になってもわきゃわきゃしているのは よくわからなかったりする。身近にこういう集団がいたら 自分は遥香みたいな視点で彼らを眺めるだろう。

アレグリアとは仕事はできない

津村記久子/著 筑摩書房 <収録作品> 『アレグリアとは仕事はできない』『地下鉄の叙事詩』 表題作は複合機と人間の攻防戦といっていい話。 会社勤めしている人は共感する内容だろう。 『地下鉄の叙事詩』は通勤ラッシュの群像物語で、女性作家らしい話。

にこたま 第4巻

渡辺ペコ 講談社 な、なんだか重い展開になってきたね。 でもリアルな展開だと思うよ。 むるたんが出ないーと思ったら予告に出てた。 今までコーヘーとだけ話せてたむるたんが あっちゃんと話しているんだが。 蕎麦屋が今後の鍵になるのかな? 続きが気にな…

きのう何食べた? 第6巻

よしながふみ 講談社 シロさんが47歳! と着実に時が進むこの漫画。 1巻からと比べるとシロさんが丸くなってきているのがわかって それはそれで面白いし、周囲も少しずつ変化があるのがわかる巻であった。 佳代子さんが「彼氏」から「ケンジ」呼ばわりしてる…

人間仮免中

卯月妙子 イースト・プレス 精神障害およびその症状のことや、自殺未遂でのこと等 赤裸々に描かれたノンフィクションコミック。 絵は綺麗ではないし相当ヘビーな内容なので これは人を選ぶ漫画である。 自分は『実録企画モノ』が出た当初すぐ読んでいたので …

不機嫌なメアリー・ポピンズ ―イギリス小説と映画から読む「階級」

新井潤美/著 平凡社新書 イギリス小説を読む上で 大事な要素の一つである階級社会についての話。 表題になっているメアリー・ポピンズを始め、 日本でも有名なイギリス小説が続々登場してそれだけでもワクワクした。 今後はイギリス小説を読む上で階級を意識…

月光条例 第18巻

藤田和日郎 小学館 センセイがセンセイらしい結末を迎え、 月光の誕生の秘密が判明した。 次巻からは月光対チルチルの直接対決? 新たな謎がこの時点で出てきて、露は今生では誰になっているか? 単純にみるとトショイインぽいが、そうするとエンゲキブの立…

銀婚式物語

新井素子/著 中央公論新社 結構厚みがある本だけどすぐ読了したが、 文体が正直辛かった。 50近い女性が「ふええ」「ふにゃあ」とか言うのもね……。 途中から、小説ではなく新井素子のエッセイか日記を読んでいると 思うようにしたら、文体は多少許せるように…

吼える密林

南洋一郎/著 講談社少年倶楽部文庫 児童書のルパンシリーズの翻訳者で有名な 南一郎が戦前に書いた小説。 冒険好きなアメリカ人がアフリカや東南アジアで 命がけで狩猟に励む物語。 動物との対決はドキドキハラハラもの。

ポトスライムの舟

津村記久子/著 講談社 <収録作品> 『ポトスライムの舟』『十二月の窓辺』 『ポトスライムの舟』は芥川賞受賞作で、 3つの仕事を掛け持ちしている非正規雇用者の女性の話。 『十二月の窓辺』は職場でパワハラを受けている女性の話。 いずれも淡々とした文章…

乙嫁語り 第4巻

森薫 エンターブレイン 第三の乙嫁登場。しかも双子!! 今までにないくらい賑やかで勢いある巻だった。 次巻は結婚式からなので豪華で繊細な絵で描写されるだろうから楽しみだなあ。 しかし、アミルの実家が不穏な空気になっているので 今後の話の展開に関わ…

アオイホノオ 第8巻

島本和彦 小学館 表紙でホノオが苦悩しているのは本編で! 確かに学校の背景って大変そうだな。 今回は、ちゃんとホノオが漫画を描いているので面白かった。

金魚草の池

須藤真澄 エンターブレイン な、泣ける……。 去年のあの出来事が元になっている話2話は対になっているんだよね? あっち側とこっち側の立場からのお話。

文学刑事サーズデイ・ネクスト3 だれがゴドーを殺したの?(上)(下)

ジャスパーフォード/著 田村源二/訳 ヴィレッジブックス 前作の騒動のおかげで、本の中に住むことになったサーズデイ。 でも、ゆっくり休養もとることもなく本の中の事件に関わっていく。 次から次へと画面転換が変わるのでテンポよく読めるシリーズであるが…

蕁麻の家 三部作

萩原葉子/著 新潮社 <収録作品> 『蕁麻の家』『閉ざされた庭』『輪廻の暦』 『歳月 父・朔太郎への手紙』 萩原朔太郎の娘である著者の壮絶な半生を書いた私小説。 少女時代の祖母や親戚による虐待、 結婚したけど夫とのすれ違いによる家庭崩壊、 作家して…

文学刑事サーズデイ・ネクスト2 さらば、大鴉

ジャスパー・フォード/著 田村源二/訳 ヴィレッジブックス くだらなさもあるが、それもが笑いになるほど面白いー。 世界が破滅することがわかったり、夫が根絶されてしまったりと サーズデイに困難が降りかかるが、困難がほとんど解決もなしに 話が進んでい…

ベータ2のバラッド

サミュエル・R.ディレイニー/他著 若島正/編訳 国書刊行会 <収録作品> 『べータ2のバラッド』サミュエル・R.ディレイニー/著 小野田和子/訳 『四色問題』バリントン・J.ベイリー/著 小野田和子/訳 『降誕祭前夜』キース・ロバーツ/著 板倉厳一郎/訳 『プリ…