2024-01-01から1年間の記事一覧

私立探偵・麻生龍太郎

柴田よしき/著 KADOKAWA RICOシリーズを全く読んでないが麻生龍太郎はそこから派生したキャラクターらしい。元刑事で事件に対して天才的勘が働くが人間的には不器用である。収録された話で起こる事件は最初はそうでもないが進むにつれてややこしくなって先が…

クリフトン年代記 第6部

ジェフリー・アーチャー/著 戸田裕之/訳 新潮文庫 時代は1970年代へ。まだ残っている三人の敵の決着が一応ついた?なんだか自滅していった感があるが。ハリーは代理であるがノーベル賞授賞式でスピーチ、エマはサッチャーが首相へとなるきっかける与えると世…

二重拘束のアリア

川瀬七緒/著 小学館 賞金稼ぎスリーサム! の2作目。日本初の刑事事件専門調査会社を立ち上げた三人組に謎の夫婦殺し合った形跡がある殺人事件の再捜査依頼が入る。今作でも、事件の真犯人像が怖すぎ。

クローゼットファイル

川瀬七緒/著 講談社 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介2作目。今回から正式に警察のアドバイバーとなって物語の範囲が広がった。従来どおり未解決事件の解明が中心であるが、桐ヶ谷が防ぎたい児童虐待児への事件にも介入できるようなって警察と連携するメリットが生まれ…

諸星大二郎劇場 第5集 アリスとシェエラザード~仮面舞踏会~

諸星大二郎 小学館 第4集に引き続き、栞と紙魚子、19世紀イギリスバージョンの女傑二人組の短編集。ライバルというか敵キャラが登場。前作から引き続き登場するサブキャラもあり幽霊含めにぎやか。

影を呑んだ少女

フランシス・ハーディング/著 児玉敦子/訳 創元推理文庫 17世紀のイギリスが舞台。カトリック対ピューリタンの内戦中の時代、幽霊を取り憑かせることができる一族の血を引く少女の成長物語。最初は何も持たない少女メイクピースがいろいろな試練を経るごとに…

ねこ町駅前商店街日々便り

柴田よしき/著 祥伝社 無人駅になった私鉄の終点かつ駅前の商店街はシャッター街という状態から不思議な猫がやってきたことで再興の光が見えてくる物語。商店街文化祭の途中でトラブルが起こるとか特になく希望ある終わり方でストレスない結末だった。

ぜんしゅの跫

澤村伊智/著 角川ホラー文庫 <収録作品>『鏡』『わたしの町のレイコさん』『鬼のうみたりければ』『赤い学生服の女子』『ぜんしゅの跫』 比嘉姉妹シリーズ5作目。本作は特に過去作を順序に沿って読んでいないとネタバレになる話が結構多めだった。表題作は…

クリフトン年代記 第5部

ジェフリー・アーチャー/著 戸田裕之/訳 新潮文庫 気がついたら作中が1970年になっていた。宿敵であるレディ・ヴァージニアとエマの裁判が中心として進んだ。一方ハリーは4部から続く旧ソ連とのスパイ合戦が決着ついたか。

アウターQ

澤村伊智/著 祥伝社 DPZのようなWebマガジンアウターQのライター湾沢陸男が取材先で出会う怪異とは。霊的なものだけではなく人間怖い系もありなホラー連作短編集。しかし、最終話での謎解き解決編は書き下ろしだが本作連載時から想定していたものだったのだ…

ファミリーランド

澤村伊智/著 早川書房 <収録作品>『コンピューターお義母さん』『翼の折れた金魚』『マリッジ・サバイバー』『サヨナキが飛んだ日』『今夜宇宙船の見える丘に』『愛を語るより左記のとおり執り行う』 ホラーではなく、近未来SFもの。こういうのも書けると…

ビッグ・ドライバー

スティーヴン・キング/著 高橋恭美子、風間賢二 文春文庫 <収録作品>『ビッグ・ドライバー』『素晴らしき結婚生活』 中編2編収録。どちらの作品も共通するのは、女性が主人公で人生で究極の選択をしなければならなくなるということ。不快で後味悪めな内容…

ハクメイとミコチ 第12巻

樫木祐人 KADOKAWA 物語の正解設定が確固しているのでもはや著者のライフワークで一生描けそう。そんな中、ハクメイのキュート系コスプレ回とちょっと異質だけど読者がみたい話がここにして出てくる。

うるはしみにくし あなたのともだち

澤村伊智/著 双葉社 「ユアフレンド」という都市伝説というか学校怪談もの。自分の容姿が気になる年頃の女子高生たちが醜い姿に変えられるというおまじないの被害にあう。結構このおまじない効果がグロテスクなのと効果範囲の実態が凄すぎる。誰がおまじない…

陽炎の市

ドン・ウィンズロウ/著 田口俊樹/訳 ハーパーBOOKS 三部作二作目。前作から脱出し、舞台はアメリカの西の地域へ。前半は緊張感ある逃亡生活だが、後半は一転、華やかな映画界へと踏み出す。映画がなぜか一作目を元にしたもので最初に関わるアルターボー…

ししりばの家

澤村伊智/著 KADOKAWA 比嘉姉妹シリーズ3作目。比嘉家のことが少しずつ開示される。長女の琴子がメインの物語だとホラー度が上がって砂の描写が特に怖い。事件は解決してもその後不穏な雰囲気が残る。シリーズのせいか東村山市が霊的やばい街になってる。

ずうのめ人形

澤村伊智/著 KADOKAWA 都市伝説めいた話から残酷な死をもたらす怪異が起こる。途中で『ぼきわんが、来る』の比嘉真琴が登場することでこれってシリーズものだったのだと気づいた。つまり、KADOKAWAから発行された作品は出版順に読んだ方いいのだな。作中の怪…

クリフトン年代記 第4部

ジェフリー・アーチャー/著 戸田裕之/訳 新潮文庫 マルティネス一家との対決が佳境に入る。対決の煽りを受けて重要人物が死亡してしまうのが残念。伏線的に悲劇が起こりそうなのは予想していたがこんなに早かったとは。セバスティアンがサムと出会ったことが…