半身

サラ・ウォーターズ/著 中村有希/訳 創元推理文庫

19世紀のイギリスが舞台で、

貴婦人階級(正確には学者の娘)、マーガレットと

暴行と詐欺の罪で監獄にいれられた

美貌の霊媒師、シライナと出会うことから始まる。

凄く暗い内容でマーガレットうしろー、てな展開。

美人ではなく、意固地な性格な主人公がどうなるか、

というのはだいたい途中で想像がつく。

内容は賛否両論の差があるらしいが、私的にはあり。

最後の最後まで読むと、それなりに伏線の仕組みがわかるし。

19世紀という時代設定も納得

それはさておき。

当時の女性の不自由さが目につく。

20代後半から自ら「老嬢」って……(じゃあ男性は何ていうのだろう?)。

マーガレットの場合、生まれてくる時代と場所を間違った!

タイプなので特に不自由そうだなあという感じがする。

時代はさらに昔だが、ジェイン・オースティンは生涯独身だったが

人生を楽しんでいる感じがするよ。

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『エマ』(『半身』と同時代の漫画。未読。)を

本気で読みたくなる。

当時のビジュアルイメージがいっぱい見たくなった。