誘拐

本田靖春 ちくま文庫

東京オリンピック前年の1963年に起こった誘拐事件、

「吉展ちゃん誘拐事件」のノンフィクション。

被害者と加害者の人権だとか考えさせられる。

ところで、この本に出てくる人物たち全てに

(仮名)とされていないということは、

全て実名なのか? だとしたら現代の感覚では怖い。

また、犯人側の『日本残酷物語』的世界の

貧しい農村で育ったこと等の背景も書いていて、

誘拐殺人を犯人が何故起こしたかの原因の考察をしている。