ダンス・ダンス・ダンス (上)(下)

村上春樹 講談社文庫

羊をめぐる冒険』で完結と思いきや

まだ続きがありました。やれやれ。

でも、独特の文体の完成度が高いので、個人的には一番好きかな。

今までの「僕」の生き方の集大成がここにあるし。

風の歌を聴け』の頃から「僕」の周囲は死の影があったのが、

本作で特に炸裂している。短期間のうちに続々と

様々な死の形が「僕」に関わる人たちに舞い降りて来る。

羊をめぐる冒険』が個人的にショックだったが、

そういう話の流れがありうることがあるので、

本作のストーリー展開は時々びっくりすることはあるが、

ショックというほどの衝撃を受けることはなかった。