千田稔/著 新潮文庫
タイトルどおり、華族の殺人、詐欺、自殺諸々な
事件を収録した話。
ちょっとえげつないかなという向きもないけど、
歴史ものとして読めるので結構面白い。
収録話のなかで、歴史的有名話は
志賀直哉の祖父が直接関わっている有馬家お家騒動かな。
東郷平八郎の孫娘の家出事件もあったよ。
華族様も普通の人と変わらない、だけど
一応雲の上の人ではあるから
犯罪事件じゃなくても(貧困ネタでさえ)
当時の華族名簿やら新聞の消息で
実名が残ってしまっているのは気の毒だなあとは
少し思う士族の子孫であったのだった。