1985年

アントニイ・バージェス/著 中村保男/訳 サンリオ文庫

作者は『時計じかけのオレンジ』の原作者として有名かな?

オーウェル1984年』に対する評論と、

パージェス自身による反ユートピア世界小説をまとめたもの。

オーウェルの『1984年』は未来の1984年ではなく、

執筆当時の1948年の世界をベースとして書いたという説は

目から鱗だった。

なお、小説『1985年』は労働組合が世界を支配している。

(何かあるとストを起こして生活が支障を生じている。

人々は何かしらの組合に入っていないと

アウトサイダー扱いとして社会保障を受けられない。

元教師などはホームレスになっていて、

ストリー・ギャング達はインテリばかり。

キリスト教よりもイスラム教が中心になっている。など)