戦中派動乱日記

山田風太郎 小学館

昭和24年から25年までの日記。

医大生(+インターン)兼業作家の頃で、

小説を書く方に力を入れているためか、

覚え書き的な内容になっている。

なので、日記として面白いのは作家になるまでの、

『戦中派虫けら日記』『戦中派不戦日記』

『戦中派焼け跡日記』までだと思う。

それまでの日記には全然なかった、女性関係記述が出てくるので

やるべきことはやっていたのね、というか、

青少年特有? っぽい女性軽蔑発言をこの当時は

まだしているので、そういうのがなさそうな人なので意外だった。

たまに山形から啓子ちゃん(後の山田夫人)が上京してきて、

映画とか行ったりしているのだが、

この当時はつきあってなかったのだろうか。

生前出版許可でなかったのはその辺りもあったりするのかも。