スペードの女王・ベールキン物語

プーシキン/著 神西清/訳 岩波文庫

プーシキンは詩人なイメージだけどこれは小説。

後ろの解説に「プーシキンを知らない者などいない!」

みたいな書き方している(昭和20年代に書かれたもの)が、

21世紀の日本では知らない人の方が多そう。

私もぱっと出なかったものな……。

でも、プーシキン夫人がヒロインの漫画が連載しているよ。

さいとうちほ<『少女革命ウテナ』で有名な人>が描いてるが、

タイトルと掲載雑誌は忘れた)

プーシキンの生涯自体がドラマティックだからだろうか。

古き良き小説で、凄く読みやすかった。短編だったので、

スラブ系のあの長ったらしい名前を覚える苦労がほとんどなかったし。

ドイツから帰化した家の名字がゲルマンってそのまんまだし。

名誉を傷つけられたらすぐ決闘しなくては駄目、

決闘嫌いは軽蔑される、とか当時の人たちの考え方がよく書かれていると思う。

プーシキン自身、死亡原因が決闘による。