北愁

幸田文 新潮文庫

喜怒哀楽の「哀」の話なのだな、と思う。

対照的で仲はそれほど良くないけれど、なんとなく付き合いがある

歳が離れた従兄妹同士、それぞれの人生。

結婚・離婚・再婚についての動きが、

「すばやい」主人公がなかなか動けず、

「のろい」従兄がさっさと動く、という真逆の行動をとったり、

従兄の死の様子が「哀」な感じがするのであった。