嵐が丘

エミリー・ブロンテ/著 鴻巣友季子/訳 新潮文庫

ガラスの仮面』でちょっと筋を知っていたくらいだったけど、

実際読むと単なる身分違いの恋愛ものではないのが良くわかった。

ここで出てくる一族は特殊な感じはするが

当時の家族観がわかった気がする。

子供の虐待が語られていて、画で想像するとひどいよ。

しかも、この話は客観的な視点ではなく、

嵐が丘での出来事をずっと見てきた女中の視点なので

エレンの主観で話が延々進んでいること。

なので、実際に登場人物の行動は本当だったかは謎だったりする。

深読みすると、彼女の思惑のまま嵐が丘の出来事が

進行されたのでは……? と思わせるところもありそう。