弥陀の舞

水上勉 角川文庫

水上勉お約束な、薄幸系少女が主役な話。

ああ、またですかという感じなのだが、

叙情的に話が進むので途中で気にならなくなる。

解説によると、谷崎潤一郎宇野浩二の系譜らしい。

実際、水上勉推理小説も書いているけれど、

宇野浩二の弟子だったし。

古いものを潰していく明治時代の頃に、

和紙の製法を守っていこうとしている人々が描かれている。

最後の最後は皆報われたのだよね?