恋は肉色

菜摘ひかる 光文社文庫

彼女が亡くなったのが2003年だったから、

もう二年の月日が立つのだなあ、とふと思い出して

何度目かわからないけど、また読んでみた。

だいたいが、仕事へのプロ根性な部分が印象に残っていたのだけど、

『風俗漂流日記』の後半の精神的にグチョグチョダウナーな

状態の部分の方が気になったのだった。

今思えば、生き急ぎ人生の凝縮本だったと思う。

2002年に読了したときに書いた覚え書き内容が

残っていたので、「続き」で転載しとく。

なにがあったの? というくらい褒め過ぎだぞ。

(2002年8月読了時の覚え書き)

覚え書き/この2年半くらいで、この本を読了したのは5、6回だろうか。

ところどころを拾い読みするのはしょっちゅうの本。

風俗嬢のエッセイ&日記というと何かアレであるのだが、

読んでみると仕事に対する意識上の問題、

プロとは何かということについての著者の言動である。

風俗を自分自身の仕事と差し換えてみるとわかるが、

彼女のプロ意識の高さというものがわかるので、

もうちょっと自分のプロ意識を高めなくちゃなあと思うのである。

何だかすがすがしいんだね。ものの考えも潔いしカッコイイ。

「心の躾」がきちんとされて、

「清く正しくただれる」ことができて、

心が「不潔」にだらしなくならない、そんな人に私はなりたい。