伯林-一八八八年

海渡英祐 講談社文庫

若き日の森林太郎森鴎外)ドイツ留学時を題材にしたミステリ。

密室殺人事件に対し、

急遽探偵役をつとめることになった鴎外。

ビスマルク等、実在人物も登場して豪華なはずなのだが、

人物の使い方がもったいない。

解説で中島河太郎も指摘しているとおり、

歴史上の有名人に対して各個人イメージがあるからか、

というのもあるけれど、上手く動かせている小説も

実際あるわけで(山田風太郎の明治ものとか)。