沈黙の教室

折原一 早川文庫

こんなクラス絶対いやだ。

物語は1974年(過去)と1995年(現在)が交差された

作者お得意の叙述ミステリにホラー風味が加わっている。

過去は「粛清」「恐怖新聞」、現代は「学校の怪談」と

当時流行していたキーワードを含んでいる。

ミステリとしては、よく読むと見当つけやすい話であるが、

ホラーとして読むと結構怖かったりする。

過去でいじめられた者は、当時の傷が未だに癒えず

決して忘れない。対して、いじめた者は当時のころは

いい思い出に変換されてしまっているあたりがリアル。

しかし、1991年に実際のあった

同窓会大量殺人未遂事件

http://www.alpha-net.ne.jp/users2/knight9/dousoukai.htm

を連想させる話でもあるなあ。

この事件は未遂事件だったけど、

「殺人計画書」なんか似た感じがあるので、作品のヒントになっているのか?